食に対して圧倒的な情熱とこだわりを持つ秋元康、小山薫堂、中田英寿、見城徹が選ぶ、最強にして超最新レストランガイド「ゲーテイスト2025」。これからの大きなトレンド「アラカルト」を愉しむ店から、今回は東京・外苑前の「5 1/2 Cinque Mezzo(チンクエメッツォ)」をご紹介。

小山「シェフにリクエストすると何でも作ってくれます」
『キャンティ飯倉片町本店』の支配人として活躍した緒形照明氏が、高校の同級生の葉狩洋シェフとともに2021年夏に開業したレストラン。料理はすべてアラカルト。シェフは泉岳寺で惣菜とパンの店『パネッテリア ハガリ』も営んでいる。
小山 ここは『キャンティ』の支配人だった緒形さんと、『アッピア』にいた葉狩シェフが一緒に作ったお店です。
見城 緒形さんは僕も知っています。でも、ここは。どうやってこのお店のことを知ったの?
小山 あるイタリアンに行った時に「私の先輩が出した店があって、小山さんは絶対に好きだと思いますから連絡してみてください」と言われたんです。それで行ってみたら緒形さんがいたんですよ。シェフは昔『キャンティ』の同期だったそうです。『チンクエメッツォ』という店名はイタリア語で5と1/2、「ごはん」屋という意味です。
見城 こんなお店があるなんて知らなかった。紹介制なの?
小山 はい。あまり多くの人に知られたくないそうです。
見城 ひっそりやっているんだね。何人くらい入れるの?
小山 まず特等席が厨房前のカウンターで4席。あとテーブルが3つに個室がひとつ。料理はワゴンで出てくる前菜の種類がすごく多くて圧巻です。
秋元 もうワクワクしますね。

小山 前菜が本当にワゴンいっぱいに並んでいるので、フードロスが出るんじゃないかと思って「翌日どうするんですか?」と聞いたら、シェフは高輪の伊皿子坂でテイクアウトのお惣菜屋さんもやっていて、次の日にそこで取り扱うそうです。さらにシェフの娘さんがフードトラックでも販売しているとのことで、そこもいいなと。
見城 デザートもワゴンで?
小山 はい。たくさんのなかから選ぶことができます。緒形さんセレクトのワインも絶妙なものばかり。基本、メニューがないので、食べたいものをリクエストすれば、シェフは何でも作ってくれます。
秋元 薫ちゃんもだけど、僕も見城さんも生粋の“キャンティっ子”。なんで今まで教えてくれなかったの?
見城 薫堂はずるいよね。
この記事はGOETHE 2025年9月号「特集:陶酔レストラン ゲーテイスト2025」に掲載。▶︎▶︎ 購入はこちら