食に対して圧倒的な情熱とこだわりを持つ秋元康、小山薫堂、中田英寿、見城徹が選ぶ、最強にして超最新レストランガイド「ゲーテイスト2025」。人生をアップデートする「特別な美食体験」ができる店から、今回は横浜・中華街の「南粤美食(なんえつびしょく)」をご紹介。

秋元「ここでしか味わうことのできない粥鍋は究極の滋養食だと思います」
観光客で賑わう横浜・中華街。『南粤美食』で16名の貸し切りの場合のみ予約可能な名物は、店主が3時間かけて炊く白粥で厳選食材を一品ずつ煮こむというもの。中国料理の英知が、忘れがたい食の記憶を心に刻む。
秋元 今までいろいろな中国料理を食べてきましたが、衝撃を受けたのが『南粤美食』の粥鍋です。素朴な料理名から想像できないほど圧巻の内容で……。
見城 中華街って、どうしても観光向けの店が多い感じがして。
秋元 僕も最初は横浜で16人誘うのはハードルが高いかなと思っていたのですが、一度これを体験すると頭から離れなくて。すぐ再訪しました。なぜ16人かと言いますと、白粥で16種の食材を1種ずつシャブシャブしていくんですね。活きた車海老とか鮑とか、名古屋コーチンとか。その都度食材を食べるんですが、具材のすべての出汁が粥となっていく。本当に美味です。
小山 それで最後にその食材のエキスがとけたお粥をいただくと。想像しただけでも最高。食材が食材なだけにお高そう。
秋元 粥鍋のコースは1万4300円です。楽しくて白酒も紹興酒も進んじゃうので要注意です。
この記事はGOETHE 2025年9月号「特集:陶酔レストラン ゲーテイスト2025」に掲載。▶︎▶︎ 購入はこちら