GOURMET

2025.08.02

秋元康がどうしても行きたかった、京都の究極の食育中華「田舎の大鵬」

食に対して圧倒的な情熱とこだわりを持つ秋元康小山薫堂中田英寿見城徹が選ぶ、最強にして超最新レストランガイド「ゲーテイスト2025」。人生をアップデートする「特別な美食体験」ができる店から、今回は京都・綾部の「田舎の大鵬」をご紹介。

「田舎の大鵬」の料理
絞めたばかりの鶏の肉も内臓も骨もすべてを使いきる。2年平飼いの純国産種、もみじのスープ(奥)。屠畜30分以内の内臓の湯引き(右中)は、仕上げに熱した鶏湯をじゃっとかけて。調味料も川魚で作ったナンプラーなど自家製。鶏肉を賽(さい)の目切りにした「宮保鶏丁(コンハオチージャン)」(手前)は四川の伝統の味付け。自家栽培のプリンセスサリーとイセヒカリをブレンドした土鍋ご飯も(写真の料理はすべて¥19,800のコースの一例)。ナチュラルワインはボトル¥7,500〜。

秋元「生きることや食べることの意味を改めて思う、忘れがたい体験」

自然豊かな農村地帯で、そのくらしに触れる農家楽(ノンジャーラー)。中国では地域に根づく文化や郷土の食を体験できると、ツーリストの人気を集めている。京都府北部に位置する綾部市の『田舎の大鵬』は、風光明媚な土地で中国式の農家楽を体現する。

秋元 最初は堀江(貴文)さんの誘いに、なかなかタイミングが合わなくて。どうしてもうかがってみたいという念願がやっとかないました。

小山 京都の二条にある『大鵬』という中国料理店の息子さんが始められたんですよね。京都市内からクルマで1時間半くらいですか?

秋元 そうです。実際に行ってみたら、想像していたより遥かにすごかった。日本の原風景のような自然に囲まれていて。

見城 そこに中国料理のお店があるの?

秋元 お店というよりは、半分、屋外という感じですね。敷地内で野菜や米を栽培したり、鶏や豚、馬も飼っています。

見城 京都にそんな場所があるのが驚きだよ。そこで飼っている鶏や豚も食べるんだ?

秋元 僕がうかがった時は子豚の丸焼きをいただきましたが、鶏は絞めるところもお客さんに見せます。たまにお子さん連れのお客さんも来られるそうで、うちの子にはまだ早いかなと言う親御さんもいるようです。店主の渡邊さんはそういう時「本人が決めたらいいと思います」と仰るそうです。

見城 まさに食育だね。

秋元 そうですね。子供だけではなく、大人にとっての食育でもあるかもしれない。「家畜である以上、人間のために生まれて人間のために死んでいく。だからこそ生きている時は感謝して精一杯の愛情を注ぐ」というのが渡邊さんの考え方です。

小山 料理が美味しいとかそういう次元を超越していますよね。

秋元 ただただありがたいと心から思ったし、人間が生きることの意味を考える体験でした。鶏や豚のほかに近くの川で獲れたすっぽん、鯉などの魚が食卓に上がることもあるそう。京都の大自然と食が好きな友人8人くらいで行くのがお薦めです。

【特集 ゲーテイスト2025】

この記事はGOETHE 2025年9月号「特集:陶酔レストラン ゲーテイスト2025」に掲載。▶︎▶︎ 購入はこちら

TEXT=中井シノブ

PICK UP

STORY 連載

MAGAZINE 最新号

2025年9月号

陶酔レストラン ゲーテイスト2025

ゲーテ2025年9月号

最新号を見る

定期購読はこちら

バックナンバー一覧

MAGAZINE 最新号

2025年9月号

陶酔レストラン ゲーテイスト2025

仕事に遊びに一切妥協できない男たちが、人生を謳歌するためのライフスタイル誌『ゲーテ9月号』が2025年7月25日に発売となる。食に人生を懸ける 秋元康小山薫堂中田英寿見城徹の“美食四兄弟”が選ぶ、圧倒的にスペシャルなレストランを一挙紹介。

最新号を購入する

電子版も発売中!

バックナンバー一覧

GOETHE LOUNGE ゲーテラウンジ

忙しい日々の中で、心を満たす特別な体験を。GOETHE LOUNGEは、上質な時間を求めるあなたのための登録無料の会員制サービス。限定イベント、優待特典、そして選りすぐりの情報を通じて、GOETHEだからこそできる特別なひとときをお届けします。

詳しくみる