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2025.08.07

菊乃井 鮨 青|小山薫堂の“今年のNO.1鮨店”。京都の名料亭が手がける鮨懐石

食に対して圧倒的な情熱とこだわりを持つ秋元康小山薫堂中田英寿見城徹が選ぶ、最強にして超最新レストランガイド「ゲーテイスト2025」。「名料理人の矜持」を感じる店から、今回は京都・東山の「菊乃井 鮨 青」をご紹介。

「菊乃井 鮨 青」の
「鮎塩焼の握り」(料理はすべて¥33,000〜のコースの一例)。鮎のお腹にシャリを仕込んだ。鮮やかな色絵の鉢は魯山人作。

小山「この1年で一番よかった鮨店。石塀小路という立地も最高です」

京都の名料亭『菊乃井』が2024年7月に開業した鮨店。懐石料理に加え、京料理の繊細な仕事を施した握りなど、今までにないスタイルを取り入れている。店名は、店に飾られている北大路魯山人の書「雲収山嶽青」の中から一字をとった。

小山 最近行ったなかで一番感動した鮨屋です。『菊乃井』の村田さんがある意味、趣味で作ったお店で、お金のかけ方が尋常じゃない。まず場所が京都のなかでも一番風情がある石塀小路。これはもう女性を連れていくには絶対最高の場所。そして名匠、中村外二工務店が3年くらいかけて改装したという築100年の木造家屋は見事な数寄屋造り。さらに器は全部魯山人なんです。村田さんが好きで集めていたもので、しかも飾るのではなくて、普通に使っています。

見城 京都だけど鮨は江戸前?

小山 江戸前をちょっと変えた形で、随所に技が入っていて、一貫一貫が懐石料理。村田さんは「本当の日本料理の仕事とはこういうものだ」というのを見せたいんだと思うんですよね。

秋元 なるほど、行ってみたいなあ。

「菊乃井 鮨 青」のカウンター
村田吉弘氏は、いわずと知れた日本料理界の重鎮、『菊乃井』3代目。和食のユネスコ無形文化遺産登録に貢献し、2018年には文化功労者に選定された。時間が許す限り『鮨 青』や『雲収』にも顔を出す。料理長の阿部映季氏は村田氏の薫陶を受けた実力派の料理人だ。

小山 コースはつまみというか懐石料理が何品か出されたら、握りを数貫。それを繰り返す感じで、その流れがすごくいい。あと、お椀のお出汁もめちゃくちゃ美味しいです。東京の鮨店だと5〜7万円は取りそうな内容を3万円でやっている。それは東京で高い値段をとっている鮨屋へのアンチテーゼだと思うんです。

秋元 それはとってもわかります。ロケーション、建物、器など、すべて最高ですし。

見城 確かにアンチテーゼだね。最近新しくできている東京の鮨屋は本当に高すぎるよ。

小山 ちなみに2階は京ステーキ懐石『雲収』で、これも村田さんのお店。常連は鮨を食べたあとに「〆は肉で」と言うと、上から肉を持ってきてくれます。

秋元 それは薫ちゃんだから特別にやってくれるんでしょう。

見城 そうですよ。村田さんは日本料理界のドンだからね。

秋元 いいですね、『青』。京都に行く時はぜひ訪ねたいです。

【特集 ゲーテイスト2025】

この記事はGOETHE 2025年9月号「特集:陶酔レストラン ゲーテイスト2025」に掲載。▶︎▶︎ 購入はこちら

TEXT=小松めぐみ

PHOTOGRAPH=伊藤信

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