世界の美食を知る浜田岳文氏が選ぶ、北欧、アフリカ、北米にある辺境の地のレストランをまとめてお届け。 ※2024年4月号掲載記事を再編。
1.アイリス|湖上に浮かぶ、究極のサステナブルレストラン
ノルウェーの湖上に浮かぶ、地元食材を多用したサステナブルレストラン。ゲストは近くの港町から専用の電動ボートに乗ってオブジェのような建物に向かい、その中で6時間の食体験をする。“サーモンアイ”と呼ばれる建造物は海洋生物研究所にもなっており、ノルウェー海域の生態系の保全のための食材確保や、食の開発を行う。全18皿のコース料理では、食料問題を新たな視点で捉え、海洋が持つ食材としての可能性を表現する。
Iris
ノルウェー・ハルダンゲルフィヨルド
住所:Hardangerfjorden, 5470 Rosendal, Norway
2.コックス|北極圏に位置する星つきレストラン
ユネスコの世界遺産にも登録されているグリーンランド、イリマナクの海辺のロッジにある「KOKS」。持続可能な方法で栽培された海藻、有機野菜、放し飼いのフェロー諸島の肉類など、極北の大地で調達できる食材を使い、環境負荷の少ない料理を創作する。サステナビリティを推進するレストランに贈られるミシュラングリーンスターを獲得。
KOKS
グリーンランド・イリマナク
住所:Ilimanaq Lodge, Greenland
3.フーセット|世界中のフーディーが目指すホテルのレストラン
世界最北の町、ロングイェルビーンにある地元素材を使ったノルディックレストラン。スカンジナビア最大級の1万5000本を超えるワインを所有する。
4.メザ・マロンガ|アフリカをつなげる気鋭のシェフのレストラン
アフリカの言語であるバントゥー語で「テーブル」の意味を持つメザを冠したレストランは、“アフロフュージョン”をテーマにアフリカらしさのある料理を展開する。
シェフのデュヴェイユ・マロンガは、ドイツの星つきレストラン等を経て、ルワンダに店舗を開業。アフリカのシェフを結ぶChefs in Africaを設立するなど、業界のチェンジメーカーとしても注目の人物だ。
MEZA MALONGA
ルワンダ・キガリ
住所:KG8 18, Avenue Kigali, Rwanda
5.ミドゥヌ|ガーナでアフリカの食文化を知る
アフリカの文化と食の伝統をダイニング体験に落としこむ「MIDUNU」。現在はイベントとプライベートダイニング、チョコレート事業を中心に展開する。
MIDUNU
https://midunu.com
6.ミル|標高3500mにあるレストラン
インカ帝国時代の農業試験場の遺跡にある、レストラン兼研究所である「MIL」。ペルーで古くから儀式等で出される料理等を再構築して提供している。
7.フォーゴ・アイランド・イン|世界中のフーディーが目指すホテルのレストラン
カナダ東海岸の沖合にあるフォーゴ島にロケーション。高床式で近代的なデザインが特徴のホテルが有名だが、ダイニングにも注目が集まっている。
Fogo Island Inn
https://fogoislandinn.ca