連載「ヴィンテージウォッチ再考」の第137回は、ロレックス「オイスター Ref.6424」を取り上げる。

同じ型番なのに、ダイヤルデザインが異なる
ヴィンテージロレックスは数多く存在する。しかし、そのディテールの違いが、知る人だけが選ぶ1本へと昇華させる。
今回紹介するのは、ロレックス「オイスター Ref.6424」の2本。同じリファレンスナンバーだが、ダイヤルが大きく異なるため、まったく別の時計に見える。
まず目に留まるのが、美しいブラックミラーダイヤル。艶やかな漆黒の文字盤に、ゴールドでプリントされた「ROLEX OYSTER」のレター、そしてシルバーインクで描かれた「PRECISION」の文字という、この年代ならではのディテールが目を引く。大きなダメージもなく、オリジナル夜光を残したコンディションは、製造から70年という歳月を感じさせない。
もう1本は、ダイヤルを一周する細いサークルラインが入ったデザイン。このダイヤルは、その姿が陸上競技場やサーキットを思わせることから“レーストラック”と呼ばれ、1950年代後半から一部のモデルのみに採用された希少なデザインとして知られている。
これは単なる装飾ではなく、ラインが入ることで文字盤全体を引き締め、視認性と立体感を生み出している。インデックスとの絶妙なバランスによって、シンプルなデザインの中にスポーティな表情とエレガンスが同居する。
ちなみに「Ref.6424」は36mmケースを採用した"ビッグオイスター"としても知られ、現代の感覚でも非常に使いやすいサイズ感。薄型の手巻きムーブメントならではの軽快な装着感も、このモデルならではの魅力だと言えよう。
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