連載「ヴィンテージウォッチ再考」の第56回は、パテック フィリップ「カラトラバ Ref.3139」を取り上げる。
普遍的なドレスウォッチとティファニーとの邂逅
パテック フィリップの「カラトラバ」の歴史は、1932年に発表された「Ref.96」から始まった。「Ref.96」の誕生以降、時代や流行とともに「カラトラバ」は姿形を変え、多くの派生モデルを展開している。
1990年代に販売されていた「カラトラバ Ref.3139」もそのひとつだ。パテック フィリップの伝統的な装飾であるギヨシェ装飾による「クルー・ド・パリ」(ホブネイル・パターン)ベゼルを装着したドレスウォッチは、33mm径と小ぶりながら、数字以上の大きさに感じられる。
今回紹介する1990年製「カラトラバ Ref.3139」は、ティファニーとのWネームであることが、ヴィンテージウォッチとしての評価を格段に引き上げている。
Wネームのポイントは、12時位置のパテック フィリップのブランドネームの下に「TIFFANY & CO.」のプリントが入ること。
ティファニーのロゴは2種類あり、このモデルは大きなプリントのパターンだ。付属品は、パテック フィリップのアーカイブやティファニーの内箱などがつく。
普遍的なカラトラバ・スタイルとティファニーWネームの付加価値を兼ね備えた「カラトラバ Ref.3139」は、ヴィンテージ時計愛好家なら一度は目に入れてみたい逸品だと言えるだろう。
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