一年ぶりに“あの部署”が帰ってくる。ドラマ『追跡〜警視庁SSBC強行犯係』のシーズン2が始まる。テレビ朝日系列水曜21時の「刑事ドラマ」枠だ。脚本家・福田靖の手腕と、大森南朋・相葉雅紀・松下奈緒のトリプル主演ら豪華俳優陣の熱演が話題を集め、光石研は、係長・葛原を好演する。

若い人のほうが知っていることも多い。知らないことは素直に聞く
「僕ら現場の俳優たちにとっても、“待望”のシーズン2です。チームワークがより深まった姿をお見せできると思います」
SSBCとは、警視庁刑事部に実在する「捜査支援分析センター」の略称で、防犯カメラの画像解析や電子機器解析、さらには犯人像のプロファイルなどを行い捜査を支援する部署だ。
ドラマの舞台となるのは、そこに設置された「強行犯係」という架空のセクションである。
「現実の1.5歩くらい先を行くテクノロジーを駆使して事件を解決するのも見どころ。シーズン2でも継続される近未来的な世界観も、話の筋と同じように楽しんでいただければと」
本編の進行と同様に注目したいのは、光石とともに脇を固める佐藤浩市や遠藤憲一といった“いぶし銀”俳優たちの演技だ。時に重厚に、時にコミカルに、刑事ドラマに彩りを与える。
「現場で遠藤さんと話すのはだいたい、健康の話や親の話、そして昔話。そこに(佐藤)浩市さんが加わると、僕らふたりは“助さん・格さん”状態(笑)。時折、若い人たちはついていけないような昔の映画の話になったりもします(笑)」
裏話ひとつとっても和気藹々としたムードが垣間見られる。

1961年福岡県生まれ。16歳の時に映画『博多っ子純情』で主役デビュー。30代に不遇の時代を過ごすも、その後の映画・ドラマで多様な役柄をこなして活躍の場を広げ、今や名バイプレイヤーとしての地位を築き上げている。
“光石研”印を持たない俳優でありたい
光石扮する葛原は、係長としてグループのまとめ役であり、主人公たちのよき理解者でもあるが、本人のリーダーシップについて問うと「全然持ち合わせてなくて」と、冗談めかす。
「僕は根っからの子分気質なんです。一座をまとめてくれるのは大森さん。頼りになります」
そんな姿は、視聴者がどことなく感じる「光石研らしさ」に通じているようにも見える。
「自分では、“個性なき個性”って言うことにしているんです。作業服を着て現場にいると、いろんな人から“お似合いです”って(笑)。褒め言葉かわかりませんけどね。
例えば、共演している佐藤浩市さんが放つような絶対的オーラは自分には出せないんだろうな、と長年やっていると気づくわけですよ。そりゃ、若い頃は少し尖ってはいましたけどね。だから、今はもう逆手に取って、個性がないのが個性って言うしかないじゃないですか(笑)。むしろ、固まった手法を持たない、“光石研”印がない俳優でありたいですね」
そう、およそ50年の俳優業で見いだした理想の姿を思い描く。
「現場は、四六時中笑いに包まれていますよ。伊藤淳史くん、足立梨花さん、丸山礼さんといった若いメンバーが、劇中ではデジタル捜査のスペシャリストというオタクな役柄ですが、現場を盛り上げてくれるんです」
と、若手への賛辞も惜しまない。ともすると圧を与えかねない年長者という立場にあって、心がけているのは、「素直でいること」なのだそう。
「若い人のほうが知っていることも多いじゃないですか。特にデジタル関係は。知らないことは、素直に聞くのが一番」
リーダー然としていなくても、この人柄ゆえに、自然とまとまりが生まれているに違いない。
「幅広い世代の俳優が集って、サスペンスあり、コメディあり、ヒューマンドラマありの“幕の内弁当”。ご賞味ください」
ジャケット¥72,600(J.プレス オリジナルス/J.プレス & サンズ 青山☎03・6805・0315) Tシャツ¥990(無印良品/無印良品 銀座 TEL:03-3538-1311) シューズ¥66,000(パラブーツ/パラブーツ青山店 TEL:03-5766-6688)

