24万部のロングセラー『夢と金』の著者であり、今、ビジネスパーソンが追うべき人物の筆頭である西野亮廣さんの人気連載。昨今、日本各地の祭りがお金の問題で悲鳴を上げているが、日々、大小さまざまな規模のコンサルを行い、毎日地方に足を運んでいる西野さんには、その原因がクリアに見えている! 4億5000万円のミュージカルを黒字化させた“小さな会社”の代表でもある西野さんに学べることは多い。今回の記事も、音声メディア「voicy」で配信中の「#西野さんの朝礼」から編集してお届けする。
(※今回の記事を音声で楽しみたい方はコチラ)
今日は【日本各地の「祭り」が財政難に陥っている理由】というテーマでお話ししたいと思います。
第215回
そもそも各地の祭りは、人が集まりやすい場所で実施できる時点で勝ちなのに…!? イベント経験のない地元の人間だけで集まって、アイデア出ししている場合じゃない! 外部からプロを雇い、初年度は見学とサポートにまわって、「戦い方(作り方)」を学べ!
そもそも各地の祭りは、人が集まりやすい場所で実施できる時点で勝ちなのに…!? イベント経験のない地元の人間だけで集まって、アイデア出ししている場合じゃない! 外部からプロを雇い、初年度は見学とサポートにまわって、「戦い方(作り方)」を学べ!

地元の人だけでお金を集め、エンタメを作ったから
今、日本各地の多くのお祭りが物価高騰や警備費高騰を理由に「財政難」に陥っています。
少し調べてみたのですが、たとえば、今年で74回目を迎えた大分県津久見市の夏の風物詩である「つくみ港まつり」。
こちらの花火大会は、2024年に赤字転落して、さらに物価高騰によって、開催費用が2024年よりも100万円増えて、1800万円になったそうです。
「さすがに、コレはキツイ」ということで今年はクラウドファンディングをおこなったのですが、集まった支援額は44万円ほど。
リターン(返礼品)の原価や販管費(サイト手数料)を引いたら、手元に残るのは20万円程度だと思います。
今、日本各地のお祭り(花火大会)は、どこも大体こんな感じです。
さて。
こんなサイズ感で各地のお祭りは「財政難」に陥り、泣く泣く「開催見送り」が増えているわけですが(川西の花火大会もそう)、普段、僕のオンラインサロンメンバーさんや、あるいはCHIMNEY TOWNを応援してくださっている方からすると、「街をあげての伝統行事」「開催費1800万円」という条件で「財政難」に陥っていることに違和感を覚えておられる方も少なくないと思います。
「渋谷にある小さな会社が4億5000万円かけてイベントを打ち、黒字化している裏で、町や村をあげておこなわれる伝統的なお祭りが1800万円ほどの予算で、さらには財政難に陥っているって、どういうこと?」と。
仕事柄、そういった関係者の皆様から現場の話を聞かせていただく機会も多いので、ポテンシャルの高い地方の祭りが財政難に陥ってしまう原因をよくよく知っています。
原因はシンプルで「お金を集めるのが苦手な地元の人だけでお金を集めてしまっていて、エンタメを作ることが苦手な地元の人だけでエンタメを作ってしまっているから」です。
余計なプライドを捨てて、頼れる人に頼れ
そもそも各地の祭のポテンシャルそのものはメチャクチャ高いんです。
まず、人が集まりやすい場所でイベントができている時点で勝ちなんです。
僕の地元の川西市には「猪名川花火大会」というお隣の池田市と共同で開催している花火大会があるのですが、これ、街中でおこなうので毎年14万人ぐらいのお客様が来られます。
が、この花火大会が警備費の高騰(つまり財政難)で今年は開催中止となってしまいました。
僕はイベント屋なので、運営にかかるお金はおおよそ把握しております。
その上で、「14万人を動員するイベントで赤字」というのは、プロの視点からするとあり得なくて、運営方法を聞いてみると「そんなことやっちゃダメだよ」というやり方しかしてないんです。
「そりゃ、赤字になるよ」という。
簡単なんです。
お金を集めるのが得意な人を、お金で雇えばいいんです。
100万円で雇って、2000万円集めてもらったらいいんです。
言い方を変えましょうか。
2000万円集めてくれるひとを100万円で雇えばいいんです。
それが心配なら「成功報酬」でいいんです。
そうすれば「ゼロ」が「ゼロ」のままか、「ゼロ」が「プラス」になるしかないので。
そして、「地元の花火大会」という素材を上手く使ってエンタメビジネスに昇華してくれる人を雇えばいいんです。
イベント経験のない地元の人間だけで集まって、アイデア出ししている場合じゃないんです。
そこで出てくるナイスアイデアもバッドアイデアもプロはすでに実証済みなのだから、外部からプロを雇って、初年度は見学とサポートにまわって、そこで「戦い方(作り方)」を学べばいいんです。
「ここに、これを仕掛けたら満足度が上がる」
「ここに、これを仕掛けたら売り上げを作れる」
プロはそういうことを毎日やっている人達なので、その答えを知っているんです。
ただし、「今現在売れているプロ」に限ります。
今、クラウドファンディング『ピクチャーブック』で、高梨ゲンシュウ君という13歳のアーティストが自身のミュージカル制作の費用を集める為にクラウドファンディングを実施しているのですが、すでに500万円近くを集めています。
13歳の男の子が一人で500万円を集めて、一市町村が町を挙げて1800万円を集められずに頭を抱えているわけですが、この違いは「余計なプライドを捨てて、頼れる人に頼ったか、否か」です。
「何もかも自分達でやる」という余計なプライドによって、
いろんな祭が財政難で終わっていき、いろんな街が元気が無くなっていくのは、さすがに勿体ないので一度皆さんの街でも話し合ってみてください。
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