24万部のロングセラー『夢と金』の著者であり、今、ビジネスパーソンが追うべき人物の筆頭である西野亮廣さんの人気連載。いよいよ、ミュージカル『えんとつ町のプペル』の公演が2025年8月9日から始まる。公開直前に、どんな気持ちで西野さんがこの公演に臨んでいるのか、7月22日の音声メディア「voicy #西野さんの朝礼」から、その生々しい想いをご紹介。まさかここまで徹底的に向き合っていながら「僕は、まだ一作品も完成させていない」という、その真意とは。(※今回の記事を音声で楽しみたい方はコチラ)
今日は【僕は、まだ一作品も完成させていない】というテーマでお話ししたいと思います。
第208回
僕が目指しているのは「消費されて終わる作品」ではなく、「100年愛され続ける作品」。「いつまでプペルに“しがんでる”の?」と言うような同業者には見えてない世界で戦っている!
僕が目指しているのは「消費されて終わる作品」ではなく、「100年愛され続ける作品」。「いつまでプペルに“しがんでる”の?」と言うような同業者には見えてない世界で戦っている!

ミュージカル『えんとつ町のプペル』いよいよ開幕目前!
ミュージカル『えんとつ町のプペル』(KAAT神奈川芸術劇場)の開幕が、いよいよ目前に迫ってきました。
ご用意させていただいた「3万枚」のチケットは、おかげさまで「ほぼ完売」となっており、2025年7月22日現在は、仮押さえしていた関係者席の一部を一般販売へと切り替えています。
「チケットが取れなかった」とおっしゃる方は、『チケットぴあ』や『チケミー』をこまめにチェックしてみてください。
また、物語の冒頭からラストシーンまで一度も止めることなく演じる「通し稽古」も数日前からスタートし、本番に向けた準備は着実に進んでいます。
ご来場予定の皆さまには、会場内のグッズコーナーに「ガチャガチャ」もご用意しておりますので、100円玉や500円玉をお持ちいただけると、より一層お楽しみいただけるかと思います。
僕が目指しているのは「100年愛され続ける作品」
さて、今日は少し踏み込んだ話をさせてください。
ミュージカルの制作…もう少し広く言えば、エンタメ全般の制作において、同業者であってもなかなか共感されにくい視点についてです。
あまりに言葉を選びすぎると、本質がぼやけてしまうので、少し荒削りな表現になる部分があるかもしれませんが、その点はご容赦いただけると嬉しいです。
僕はときどき、「まだプペルにしがんでいるの?」という言葉をかけられることがあります。
正直、それは“嫉妬”から出た言葉だと受け取っています。
同じことを『星の王子さま』や『はらぺこあおむし』、『ミッキー』や『キティーちゃん』、『スパイダーマン』にも言うのか?という話で、むしろ僕が目指しているのは、「消費されて終わる作品」ではなく、「100年愛され続ける作品」です。
たとえば、ブロードウェイで『ライオンキング』に対して、「まだ、しがんでんの?」なんて口にすれば、ブロードウェイの人間全員「今、何て言った?」と耳を疑うと思います。
きっと泡吹いて倒れます(笑)。
先日、評論系YouTuberの石田衣良さんが、似たようなことをおっしゃっていて、「このご年配の方は、何をお話しされているんだろう?」と正直思ってしまいました。
ただ、「自分の手の届く範囲を超えたスケールの仕事」を想像することは、確かに難しいのかもしれません。
なので、少しだけ僕のやっていることを説明させてください。
まず、僕が掲げているゴールは「世界で勝負すること」です。
その際、必要不可欠になってくるのが「IP(作品の権利)」です。
たとえば、『えんとつ町のプペル』をブロードウェイに持っていこうと思っても、その権利を僕が持っていなければ、たとえば「吉本興業」が全権を握っていた場合、吉本が首を縦に振らない限り、その挑戦は実現しません。
少年ジャンプで連載されている作品の多くは、著作権の一部またはすべてが出版社に帰属していて、たとえ作者が「映画化したい」と願っても、最終判断は出版社側にあります。
だけど『えんとつ町のプペル』は、僕自身が権利を持っているので、舞台化も映画化も、自分たちの意思で決断できるんです。
このあたりはイメージしやすいですよね。
次に、「映画版プペルのイラストを使ったグッズ」を販売しようとした場合について。
これには、日本では製作委員会の承認が必要です。
製作委員会には大手企業が入っていることも多く、返答を待っている間に販売機会を逃すこともあります。
さらに近年では、キャラクターデザインを手がけてくれたクリエイターさんへの使用許可と使用料も必要になってきます。
だからこそ、最近CHIMNEY TOWNで出しているグッズは僕の手描きイラストになっています。
それは、単なる「イラストの好み」だけではなく、「権利を自分たちで握るための戦い」でもあるんです。
グッズの収益は、日本でもアメリカでもイベントを成立させる上で極めて重要です。
ですが、その権利が他者のものであれば、そのたびに「使用料」が発生し、結果的にどれだけ売っても利益が残らなくなってしまう。
だから僕らは、自分たちで100%の権利を握るために、グッズも一から自作しているんです。
これをしておけば、日本で作ったグッズをそのまま海外展開にも流用できます。
楽曲も同じです。
毎回許可を取って使用料を払うか、自分たちで作って、権利を自分たちで持つか。
スピード感と自由度を求めるなら、当然後者です。
「世界と戦うエンターテイメントをつくる」のであれば…
つまり、『えんとつ町のプペル』をミュージカル化するにあたって、僕は「原作・脚本を提供すれば終わり」という立場には立てません。
脚本はもちろん、音楽、美術、グッズなど、作らなければいけないものが山ほどあります。
「原作者として」だけ生きていくなら、ここまでは必要ないのですが、
「世界と戦うエンターテイメントをつくる」のであれば、この作業は避けて通れません。
LEDスクリーンやプロジェクションマッピングで表現を完結させる舞台であれば、従来のやり方でも対応可能かもしれません。
しかし、「わずか25公演に4億円をかけて、美術セットを一から組み上げる」というようなスケールの舞台を作るのであれば、あらゆる権利を自分たちで握って、「使用料」を限りなくゼロに近づける必要があります。
その為に、今は、ひたすら作り続けています。
言葉を選ばずに言うと、「お前のゴール設定あるいは、お前の作品のサイズ感でよければ、いくらでも量産できるけれど、僕らの狙いはそこにはないので、僕らはまだまだ作っている途中で、僕らはまだ『えんとつ町のプペル』一つすら完成させられていない」といったところです。
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お知らせ! 1日限りの「キンコン西野のギター発表会(えんとつ町のプペル)」開催!

時間:14:00 開演 ( 13:30 開場 )
会場:KAAT 神奈川芸術劇場 ホール
出演:西野亮廣
詳細はこちら
見切れボックス席はこちら
NEWS! 【西野亮廣講演会が決定】誰よりも早く、西野亮廣の次なるビジネス書の内容を知りたいあなたへ
2025年8月12日に、ミュージカル会場(KAAT 神奈川芸術劇場)で、『西野亮廣講演会inえんとつ町』を開催! ここで話したことが、1冊のビジネス書に!? 詳細はこちら。オンライン配信チケットも!
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■お知らせ! 2025年8月9日〜30日、ファミリーミュージカル「えんとつ町のプペル」が大劇場・オーケストラ版での上映決定!
開催日:2025年8月9日(土)〜 30日(土)
会場:KAAT 神奈川芸術劇場(神奈川県横浜市中区山下町281)
■お知らせ! ミュージカル「えんとつ町のプペル」密着ドキュメンタリー【BackStory】を毎週金曜日に配信!

総再生回数1000万回突破!(YouTubeショート・TikTok含む)
毎週金曜日20時にミュージカル『えんとつ町のプペル』制作の裏側ドキュメンタリーを配信しています!
【これまでのBackStory】
最新回は【謎の集団スルト】その正体とは?
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■NEWS! コマ撮り短編映画『ボトルジョージ』が、海外の映画祭で続々受賞!
【 フォトフィルム国際短編映画祭(トルコ)】
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■NEWS! 第97回アカデミー賞(米)の短編アニメーション部門のショートリストに選出されました!
監督:堤大介(トンコハウス) 脚本:堤大介氏と西野亮廣の共同制作 プロデューサー:松本紀子(ドワーフ)
西野さんの『ボトルジョージ』に対する想いとは? こちらをチェック!

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『西野亮廣講演会』全国各地で続々開催決定!
『西野亮廣講演会』のお知らせです。
下記の都道府県で開催が決まっています。
- 8月12日(火)に神奈川
- 9月4日(木)に三重
- 9月9日(火)に徳島
- 9月11日(木)に東京
- 9月15日(月)に愛知
- 9月17日(水)に滋賀
- 9月22日(月)に青森
- 9月30日(火)に鹿児島
- 10月01日(水)に福岡
- 10月06日(月)に群馬
- 10月9日(木)に新潟
- 10月14日(火)に東京
私、西野亮廣がマイク一本で1時間半ほど喋る変なイベントです。チケットをお求めの方は、『西野亮廣全国講演会』で検索してみてください。サロンメンバーさんが作ってくださったイイ感じのホームページに飛びますので、そちらから。会場によっては、まだ、チケットを発売してなかったりしますが、そのへんはご容赦ください。