24万部のロングセラー『夢と金』の著者であり、今、ビジネスパーソンが追うべき人物の筆頭である西野亮廣さんの人気連載。西野さんが「日曜日の初耳学」で展開した「夢と金」の熱血授業は、各所でたいへんな話題に。西野さんの語る「お金」の話が面白いのは、“ただのお金”としてでなく、お金の本質を探ったうえで社会を作り、回すものとしてとらえ、そこに踏み込んで話すから。日本人の国民性についてまで話が及ぶ! 今回も、音声メディア「voicy」で配信中の「#西野さんの朝礼」から編集してお届けする。(※今回の記事を音声で楽しみたい方はコチラ)
今日は【日本人はなぜネチネチと監視し合うのか?】というテーマでお話ししたいと思います。
第206回
「ここで、お金がこういう変化を遂げたから、それをキッカケに人間は、こうなっちゃったんだろうな」
「ここで、お金がこういう変化を遂げたから、それをキッカケに人間は、こうなっちゃったんだろうな」

「お金の歴史」は「人類史そのもの」
2025年9月から「キンコン西野の“親子で通う”お金の学校」という(全12回の)オンラインスクールがスタートします。
現在、受講者数が【420名】を突破しておりまして、大変な盛り上がりでございます。
やっぱり、「我が子にお金の苦労をさせたくない」という親御さんが多いのだと思います。
ちなみに、「お金の学校の動画を、教材として授業で使っていいですか?」という質問が届いておりますが、オフラインで活用する分には構いません。
ただ、「来年以降、その動画を使い回すかどうか?」に関しては、情報の鮮度があるので、あまりオススメはしません。
さて。
そんなこんなで、今日は「お金」に関する少し面白い話をしたいと思います。
Voicyのリスナーさんはもうお察しかもしれませんが、僕は、贅沢の類には一切興味がなくて、べつに「お金持ちになりたい」とも思っていません。
「お金持ち」になりたければ、勝ち逃げできるタイミングなんてこれまで何百回もあったので、とっくになってます。
僕が「お金」に関して興味があるのは「挑戦を続けていく為(エンタメを作り続ける為)の予算」と「お金の歴史」です。
「お金の歴史」と一口で言っても、ヨーロッパのお金の歴史と、中国のお金の歴史と、日本のお金の歴史は、それぞれ違っていて、そこにあるのは「人類史そのもの」なので、掘れば掘るほど面白いんです。
あくまで仮説ですが、「ここで、お金がこういう変化を遂げたから、それをキッカケに人間は、こうなっちゃったんだろうな」というのが随所にあって、今日のタイトルにあります「日本人はなぜネチネチと監視し合うのか?」も、おおよそ「お金の歴史」で説明ができそうです。
まず、今の僕たちは、「円」で税金を納めているじゃないですか。
住民税も所得税も、口座から自動で引き落とされたりして。
ただ、この「円で納める」というスタイルが確立されたのは、ここ150年くらいの話なんで、1300年以上前、奈良時代の日本の税金は「米」や「布」、それから「特産物」で納めていたんです。
この頃の税制度は、「租・庸・調(そ・よう・ちょう)」と言ったりします。
稲を納めるのが「租」、
無償労働で貢献するのが「庸」、
そして、特産品──たとえば薬草や織物を納めるのが「調」。
そこから時代が進んで、平安時代や鎌倉時代になると、「年貢(ねんぐ)」という形で、主に“米”を年に一度、納めるようになります。
田んぼの収穫の何割かを納税、ってやつです。
江戸時代になると、いよいよ“米の時代”が本格化。
土地の生産力を「石(こく)」という単位で測って、お百姓さんたちはその石高に応じて米を納めました。
この時代は、米が“通貨”のような役割を果たしていた時代です。
それが大きく変わるのが、明治時代。
1873年に地租改正(ちそかいせい)という制度改革がありまして、税金は“米”じゃなくて“お金”で納めるようになった。
ここでようやく、「円で税を払う」という、僕たちが知っているスタイルが始まったわけです。
「納税」が人間の人格形成にまで及んでいた
さて。
たとえば江戸時代には、「石高(こくだか)」という制度がありました。
これは幕府が各土地の生産力を見積もって数値化したもので、「この土地からは年間これだけの米が収穫できるはずだ」とする、いわば想定収穫量です。
農民たちは、この石高に基づいて年貢を課されており、たとえ凶作や天候不順で実際の収穫量が大幅に下回った年であっても、あくまで“見込み”に従って年貢を納めなければなりませんでした。
そのため、実情に合わない重税が課され、多くの農民が困窮する原因となっていたんです。
そこで農民達は、幕府に見つからないところに「田んぼ」を新たに作ったりなんかして、今で言うところの「脱税」みたいなことをしていたんです。
そうまでしなきゃいけなかった理由は、どれだけ生活に余裕がなかろうが、納税しなかったら激しい罰が待っていたからなんです。
家財を差し押さえられたり、酷い場合は「田畑」を没収されたりしたのですが、なんとこれ「年貢を納めなかった個人」が罰せられるわけではなくて、「年貢を納めなかった個人が所属している村」が罰せられるという連帯責任だったんです。
だから、村人達はお互いに監視し合って、ちょっとでも変なことをする奴がいたら、皆で「おい、コラ!」と迫ったそうです。
幕府に目をつけられる奴が我が村から出たら自分も罰せられるから、「他所は他所、ウチはウチ」というわけにはいかなかったんですね。
「納税」というものが「お金」に価値を持たせているし、我々の人間の人格形成にまで及んでいた‥という話です。
ちなみに、「キンコン西野の“親子で通う”お金の学校」では、こんな話はせずに、実際に現場で使える「お金の作り方」「お金の守り方」「お金の使い方」についてお話しするので、ご安心ください。
最新のお知らせ
受けないと後悔する! 2025年9月より、「キンコン西野の“親子で通う”お金の学校」オンラインスクール/全12回(各回70分)を開講!

お知らせ! 1日限りの「キンコン西野のギター発表会(えんとつ町のプペル)」開催!

時間:14:00 開演 ( 13:30 開場 )
会場:KAAT 神奈川芸術劇場 ホール
出演:西野亮廣
詳細はこちら
見切れボックス席はこちら
NEWS! 【西野亮廣講演会が決定】誰よりも早く、西野亮廣の次なるビジネス書の内容を知りたいあなたへ
2025年8月12日に、ミュージカル会場(KAAT 神奈川芸術劇場)で、『西野亮廣講演会inえんとつ町』を開催! ここで話したことが、1冊のビジネス書に!? 詳細はこちら。オンライン配信チケットも!
2026年春、『映画 えんとつ町のプペル 〜約束の時計台〜』 が公開決定!
解禁スペシャル動画 はこちら。

■お知らせ! ムビチケ前売券はこちら!

■お知らせ!「CHIMNEY TOWN」の公式クレジットカードがスタート!
「日常で当たり前に使っているものこそ、応援の手段にできる」の発想から、誰よりも優しいカードです。詳細はこちら。

注目のビジネス書
『夢と金』が各ランキングの年間1位に!
■楽天Kobo ビジネス書2023年間ランキング1位
■2023年オリコン年間”本”ランキング「自己啓発書」ジャンル1位
■ビジネス書累計が100万部突破!
※Amazonランキング書籍総合1位にも! コチラから
ミュージカルのお知らせ
■お知らせ! ミュージカル『えんとつ町のプペル』のオンライン配信チケット(特典映像盛り沢山!)

■お知らせ! 2025年8月9日〜30日、ファミリーミュージカル「えんとつ町のプペル」が大劇場・オーケストラ版での上映決定!
開催日:2025年8月9日(土)〜 30日(土)
会場:KAAT 神奈川芸術劇場(神奈川県横浜市中区山下町281)
■お知らせ! ミュージカル「えんとつ町のプペル」密着ドキュメンタリー【BackStory】を毎週金曜日に配信!

総再生回数1000万回突破!(YouTubeショート・TikTok含む)
毎週金曜日20時にミュージカル『えんとつ町のプペル』制作の裏側ドキュメンタリーを配信しています!
【これまでのBackStory】
最新回は【中堅芸人の苦悩】「歌って踊れない…」
■ミュージカル「えんとつ町のプペル 」VIP席 発売中!
映画のお知らせ
■NEWS! コマ撮り短編映画『ボトルジョージ』が、海外の映画祭で続々受賞!
【 フォトフィルム国際短編映画祭(トルコ)】
・ 最優秀作品賞(Best of Best Festival Film)
・ ストップモーション部門最優秀賞(Best Stop Motion)
【オーフス映画祭(デンマーク)】
・最優秀短編アニメーション賞(Best Animated Short)
【デザートスケープ国際映画祭(アメリカ・ユタ州)】
・最優秀アニメーション短編映画賞(Best Animated Short)
【ハリウッド短編映画祭(HOLLYWOOD SHORTSFEST 2025)】
・最優秀アニメーション短編映画賞(Best Animated Short)
【札幌国際短編映画祭(日本)】
・最優秀作曲賞(Best Original Score)
・アニメーション特別表彰(Special Award for Animation)
【ニューポートビーチ映画祭(アメリカ)】
・ アニメーション短編部門審査員賞(Jury Award for Best Animated Short)
【グローバルステージ・ハリウッド映画祭(アメリカ)】
・最優秀短編映画賞(Best Short 2024)
■NEWS! 第97回アカデミー賞(米)の短編アニメーション部門のショートリストに選出されました!
監督:堤大介(トンコハウス) 脚本:堤大介氏と西野亮廣の共同制作 プロデューサー:松本紀子(ドワーフ)
西野さんの『ボトルジョージ』に対する想いとは? こちらをチェック!

■コマ撮り短編映画『ボトルジョージ』の専用劇場、『ボトルジョージ・シアター』がグランドオープン!

発売中&予約受付中
■CHIMNEY TOWNが運営するクラウドファンディング【PICTURE BOOK】

「挑戦する人」と「応援したい人」が集まる オンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』を運営しているCHIMNEY TOWNが作った、クラウドファンディングのプラットフォームです!
イベントのお知らせ
『西野亮廣講演会』全国各地で続々開催決定!
『西野亮廣講演会』のお知らせです。
下記の都道府県で開催が決まっています。
- 7月15日(火)に宮崎
- 7月17日(木)に茨城
- 7月22日(火)に群馬
- 7月30日(水)に愛知
- 8月12日(火)に神奈川
- 9月4日(木)に三重
- 9月9日(火)に徳島
- 9月11日(木)に東京
- 9月17日(水)に滋賀
- 9月22日(月)に青森
- 9月30日(火)に鹿児島
- 10月9日(木)に新潟
私、西野亮廣がマイク一本で1時間半ほど喋る変なイベントです。チケットをお求めの方は、『西野亮廣全国講演会』で検索してみてください。サロンメンバーさんが作ってくださったイイ感じのホームページに飛びますので、そちらから。会場によっては、まだ、チケットを発売してなかったりしますが、そのへんはご容赦ください。