1兆円企業を一代で築いた男、前澤友作が目指す「国民総株主」とは一体どんな世界なのか。前澤氏初の著書となる『国民総株主』の一部を抜粋・再編集して紹介する。【その他の記事はこちら】

「国民総株主」って何?
僕が目指す世界は「国民総株主」です。
「国民総株主」とは何でしょうか?
簡単に言えば「日本人、すべての人がなんらかの会社の株式を所有している状態」です。
大前提として、この社会は「資本主義」で動いています。読んで字のごとく「資本」を中心に回っている社会です。労働する人、消費をする人、資本を持つ人、それぞれが資本主義の中では大切なプレイヤーではありますが、主役は誰かと問われれば、それは資本を持つ「資本家」です。
この資本主義の社会の中で主体者として生きていくためには、「資本を持つ」ことが大変重要です。
資本の中でも特に「株」に関していえば、日本人で株式投資をしている人の割合は全体の約3割です。つまり、約7割の人が株を所有しておらず、資本主義社会に主体的に参加できていない状態だともいえます(自社アンケート調べ)。
この現状を変え、すべての人が株を持った状態=「国民総株主」にしていくことが、当社「株式会社カブ&ピース」(以下、カブアンド社)の目標なのです。
かつてはもっと株主がいた
日本において、株式投資家は昔から少なかったのでしょうか?
実は昔は個人株主がもっといたようです。
1949年当時、株の所有者は「個人」が70%近くと圧倒的だったようです。
当時はもちろんネットで売買するような時代ではありませんでした。
「株券」というモノがあって、証券会社の担当者がつき、窓口を通して株を買っていました。
当時の株主は「長期保有」のスタンスで、自分が本当に応援したい会社の株を何年にもわたって持ちながら、その会社が生み出す利益の一部を配当として受け取っていたそうです。まさに僕が思う理想的な株主です。
「国民総株主」の世界を目指す中で、そうした理想的な株主が増えていくことも大変重要だと思っています。
投資家が増えれば、株価も上がる?
ちなみに外国では、株式投資家の現状はどうなっているのでしょうか?
たとえばアメリカでは、株式投資家比率は国民の約60%です。半分以上の人が株式投資をやっている。
香港やシンガポールも6割弱です。
ここで、そうした国々と日本の株価を比較してみます。特に「日経平均株価(日本を代表する上場企業225社の平均株価)」や「S&P500(アメリカの日経平均のような指数)」などインデックス指数のPER(株価収益率:株価が1株あたりの純利益の何倍になるか)を比較してみると、株式投資家比率の高い国ほどPERが軒並み高いことがわかります。
株式投資家比率とPERには一定の相関性が見られます。PERは投資家の企業に対する「期待値」でもあるので、投資家比率が高い国は、マーケットが盛り上がっており、景気も上向きで国全体のムードがポジティブであることも関係しているかもしれません。
今、日経平均株価は4万円前後を行ったり来たりしていて、PERは15〜16倍ほど。一方で株式投資家が60%近くいるアメリカの「S&P500」のPERは25〜26倍ほど。
たとえば、日本の株式投資家比率が現状の3割から、5割、7割、8割と上がっていくと、日経平均のPERももしかしたら上がっていくかもしれない。仮に日経平均のPERが、20倍とか25倍とかになれば、日経平均株価が5万円、6万円を超えることもあり得る話なのです。
株式マーケットの盛り上がりに大切なことは「流動性」です。どれだけの株が日々売買されているか。どれだけ多くの株式投資家がマーケットに参加しているか。
資本市場における株式投資家の数と株式マーケットの盛り上がりには一定の関連性があるのではないでしょうか。
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