世界初のラグジュアリートラベルのパイオニアとして80年にわたり世界中の旅人を迎えてきたインターコンチネンタル。国内4ホテル(インターコンチネンタル札幌、ANAインターコンチネンタルホテル東京、インターコンチネンタルホテル⼤阪、ANAインターコンチネンタル別府リゾート&スパ)では、その土地の真の文化に深く触れるブランド体験「Insider Expertise」をもとに開発された新たな体験プログラムを展開中だ。今回、大分県の「ANAインターコンチネンタル別府リゾート&スパ」を訪れた。

湯けむりの街を見下ろす、唯一無二のラグジュアリーリゾート
日本屈指の温泉地として知られる大分県・別府。街の至るところから白い湯けむりが立ち上り、山々の緑と穏やかな別府湾が織りなす風景は、訪れる者を非日常的な世界へと誘ってくれる。
そんな別府の魅力を、これ以上ないほど贅沢に堪能できるのが「ANAインターコンチネンタル別府リゾート&スパ」だ。
2026年、ブランド誕生80周年を迎えたインターコンチネンタル ホテルズ&リゾーツ。1946年の創業以来、世界各地で旅人を迎え、その土地ならではの文化や体験との出合いを大切にしてきた。単に豪華な空間や上質なサービスを提供するだけではなく、旅を通して新たな発見や感動をもたらすこと。それこそが、インターコンチネンタルが考えるラグジュアリーの本質だ。
なかでも、国内屈指のラグジュアリーリゾートといえるのが、2019年に開業したこのホテル。標高約260mの高台に佇み、別府の街並みと別府湾を見渡す圧倒的なロケーションを誇る。
エントランスを抜け、開放感あふれるロビーへ足を踏み入れると、目の前には息を呑むようなパノラマが広がる。緑豊かな山々、その向こうに続く海、そして別府の街のあちこちから立ち上る湯けむり。時間や天候によって表情を変える風景は、幻想的な美しさを見せる。
館内には大分の伝統工芸である竹細工や、土地の文化を感じさせるアートが随所に配される。世界的なラグジュアリーホテルの洗練と、日本ならではの繊細な美意識が心地よく融合しているのも印象的。
全89室の客室には、ゆったりとした居住空間とテラスを備え、別府の自然を身近に感じながら過ごすことができる。ここでは、ただ景色を眺めているだけでも、時間がゆっくりと流れていく。
そして、このホテルの真価は、絶景だけではない。地元の食材を存分に味わう美食体験、日本有数の温泉地ならではの湯浴み、日々の疲れを癒やすウェルネス、さらには地域の文化に深く触れる特別なプログラムまで。別府という土地の魅力を、さまざまな角度から堪能できる。
200年を超える酒蔵の歴史に触れる、インターコンチネンタルならではの旅
インターコンチネンタルが掲げる旅の哲学のひとつに、「Insider Expertise(心遣いが光るインサイダー)」がある。
その土地を知り尽くしたホテルのスタッフや地域の人々とのつながりを通して、通常の観光では出合えない本物の文化に触れるもの。単に名所を巡るのではなく、その土地の歴史や人々の営みを深く知ることで、旅そのものを豊かにするという考え方だ。
今回、そんなブランドの哲学を体現する特別な体験として注目したいのが、大分県日田市にある老舗蔵元「井上酒造」との取り組み。
1804年創業、200年以上の歴史を持つ井上酒造。長い年月をかけて受け継がれてきた酒造りの技術と、地元の水や米、風土が育んできた日本酒文化を今に伝える蔵元だ。
ホテルでは、この井上酒造と共同でオリジナルの日本酒を開発。田植えからボトリングまで、ホテルスタッフが酒造りの工程すべてに携わり完成したお酒は「豊後前 霧翠」でも提供し、大分の食と酒の魅力をひとつの美食体験へと結びつけている。酒造りの舞台裏に触れられる特別プログラム「井上酒造プライベート酒造り体験」も提供している。
普段はなかなか足を踏み入れることのできない酒蔵の世界を知り、造り手の技や想いに触れる。グラスに注がれた日本酒が、どのような土地で、どのような人々の手によって生まれるのか。その背景を知ることで、酒の味わいもきっと変わってくるはずだ。
ホテルの中で完結する贅沢だけではなく、ホテルを起点に地域へと踏み出し、その土地の奥深さに出合う。こうした体験こそ、世界各地で文化と旅人をつないできたインターコンチネンタルの真骨頂といえるだろう。

豊後の海と山の恵みを、ひと皿、一貫に凝縮した美食体験
このホテルを訪れたなら、ぜひ体験してほしいのが、鮨「豊後前 霧翠(ぶんごまえ むすい)」でのディナーだ。
店内に足を踏み入れると、そこには都会の喧騒とは無縁の静謐な世界が広がる。竹や石などの自然素材を贅沢に用いながら、装飾を抑えた空間には、研ぎ澄まされた日本の美意識が息づく。凛としたカウンターに身を置けば、これから始まる食の時間への期待が自然と高まっていく。
いわゆる「江戸前」ではなく、ここでは「豊後前」と名づけた。そこに込められた想いは、大分・豊後水道の恵みを中心に据えた地産地消の精神だ。大将の三好博幸氏と、ソムリエの笹間修氏による食とお酒のマリアージュは、まさにローカルガストロノミーの真髄を体現している。別府を味わい尽くすなら、必ず訪れるべき鮨店と言っても過言ではない。
大分は豊後水道をはじめとする豊かな海に恵まれた土地。さらに、雄大な山々が育む野菜や山の幸など、食材の宝庫でもある。「豊後前 霧翠」では、そんな地元の恵みを存分に生かしたおまかせコースを用意する。
季節を映し出す前菜に始まり、魚介の持ち味を引き出した刺身や焼き物、そして旬の素材を丁寧に仕立てた鮨。魚介だけではなく、野菜にも大分の食材をふんだんに取り入れ、海と山の滋味をひとつのコースで堪能できる。
印象的なのは、食材そのものの魅力を引き立てる仕事の細やかさだ。別府ならではの素材の味わいを尊重しながら、手間を惜しまず、そのひと皿でしか表現できない美味しさへと昇華させていく。
この食体験をさらに特別なものにしてくれるのは、やはり料理とお酒のペアリングである。
大将が仕立てる料理に合わせ、ソムリエである笹間氏が選び抜いたワインや日本酒を提案する。ここで味わえるのが、まさに先に挙げたホテルと井上酒造がコラボレーションした日本酒「霧翠」だ。
この地ならではの食材と日本酒、それぞれの味わいが重なり合い、引き立て合う。料理とお酒の背景に想いを馳せながら味わえば、大分の食文化への理解も一層深まり、会話も弾む。
単に鮨を食べるのではなく、豊後の風土を味わう。ここまで来たなら、この美食体験を逃す手はない。
もうひとつ、忘れがたい時間を演出してくれるのが、オールデイダイニング「エレメンツ」のテラスで楽しむ「インクレディブルディナー」だ。
インターコンチネンタルが大切にする、人生の特別な瞬間を演出する「Incredible Occasions」を体現したプライベートなダイニング体験ができる。大分県出身である総料理長の工藤健二氏が、地元・大分ならではの食材を取り入れながら、海外経験を経て、和洋の技法を融合し、ゲストの希望に寄り添って、柔軟にディナーを組み立ててくれる。
この体験の魅力は、料理だけではない。日が暮れるにつれて眼下の街に明かりが灯り、別府の夜景が輝き始め、移りゆく景色を眺められる特等席なのだ。耳を澄ませば、聞こえてくるのは虫の音。自然そのものが心地よいBGMとなる。夜風を感じながらゆっくりと食事を楽しむ時間は、何にも代えがたい贅沢といえる。
大切な人との記念日はもちろん、自分自身へのご褒美にもふさわしい。料理、景色、空気、音。そのすべてが一体となり、旅の記憶に深く刻まれるディナーとなるだろう。
絶景の温泉から天空のプールまで。心身を解き放つウェルネス
美食と並んで、このホテルで存分に満喫したいのがウェルネスだ。
まず目を奪われるのは、別府の街と海を一望するインフィニティプール。水面の先に広がる雄大な景色を眺めながら、空と一体になったかのような浮遊感を味わえる。
ぜひ試してもらいたいのが、一年を通して利用できるプールの水中スピーカーによる癒やし。水中にいる時、指定の時間だけ森の中にいるような鳥のさえずりが聞こえ、なんとも不思議な感覚に包まれながら泳ぐこともできる。日中は青空と山々の緑、夕暮れには空を染める美しいグラデーションを感じながら静かに水に浮かんで、ただただぼーっとしてみて欲しい。
プールサイドには温かなジェットバスも備わり、泳いだ後には身体を温めたい。湯に浸かりながら絶景を眺める時間は、日常から解き放たれる至福のひとときとなるはず。
また、毎朝、トレーニングは欠かせないというビジネスパーソンもご安心を。24時間利用できるフィットネスジムはプールと同じエリアにあり、大きな窓の向こうには別府の街並みが広がる。朝日を浴びながらのトレーニングは、普段のジムとはまったく異なる爽快感がある。身体を動かし、汗を流し、温泉に浸かる。そんな健康的な一日を、誰にも邪魔されず自分のペースで組み立てられる。
さらに、日本でここにしかないタイの高級スパブランドHARNN(ハーン)による「ハーンヘリテージスパ」も見逃せない。
スパに向かうと、「The Void(無)」と名づけられた長く、真っ白で幻想的な廊下が現れる。まるで日常から切り離され、静寂の世界へ入っていくようなアプローチ。瓦や網代、小鹿田焼など、日本の伝統工芸を取り入れた店内は、静けさと温もりに満ちている。繊細な香りに包まれながら、セラピストのトリートメントに身を委ねれば、張り詰めていた心身がゆっくりとほどけていく。
そして、何といっても素晴らしいのが、別府という土地の魅力を存分に味わえる温泉である。
大浴場には檜風呂と石造りの2種類の内湯があり、男女日替わりの入れ替え制で、趣の異なる湯浴みを楽しめる。泉質は保湿成分であるメタケイ酸を多く含む塩化物泉。肌をしっとりと包み込むような湯は、保湿作用が期待できることでも知られる。
圧巻なのは露天風呂だ。
鶴見岳の火山活動によって生まれた「別府石」が、ふんだんに使われている。水の流れや木々の佇まいを生かす演出で、周囲には木々の緑が迫り、まるで山の中に湧く秘湯に身を置いているよう。それでいて、視線を遠くへ向ければ、眼下には別府の街並みと別府湾が広がる。
自然の懐に抱かれるような感覚と、天空から街を見渡すような開放感。その両方を一度に味わえるのは、この場所ならではだ。
湯けむりの向こうに広がる絶景を眺め、ただ無心になって湯に浸かる。何かをすることよりも、何もしない時間を楽しむ。そんな贅沢こそ、大人の旅にふさわしい。
プライベートな時間を豊かにする、クラブラウンジ
ホテルでの滞在をより上質なものにしたいなら、クラブインターコンチネンタルルームやスイートルームを選びたい。
広々とした客室には、和のエッセンスを取り入れたモダンなインテリアが配され、眺望を楽しめるテラスにはプライベートな露天風呂も備わる。好きな時間に湯に浸かり、刻々と移ろう別府の景色を独り占めする。まさに何日でも滞在したくなる空間だ。
これらの客室に宿泊するゲストは、3階の専用ラウンジ「クラブインターコンチネンタル」を利用できる。
専属スタッフによるチェックイン、チェックアウトをはじめ、きめ細やかなパーソナルサービスが用意されているのも魅力。
ラウンジでは、朝食からアフタヌーンティー、イブニングカクテルまで、時間帯ごとに異なる楽しみが待っている。午後は紅茶とスイーツを味わいながら読書に没頭し、夕暮れにはシャンパンを片手に語らう。そして夜は、静かな空間で一日の余韻に浸る。
旅先では、観光や食事など予定を詰め込みたくなるものだ。しかし、ここではラウンジで何もせず過ごす時間さえ、旅の醍醐味でもある。ホテルから一歩も出ず、美食と温泉、そして静寂に身を委ねる。そんな「お籠もりステイ」も一興。
別府の海と山が育む美食を味わい、街から立ち上る湯けむりを眺め、名湯に身を委ねる。そして、土地に根づく伝統や文化に触れる。
「ANAインターコンチネンタル別府リゾート&スパ」で過ごす時間には、別府という土地の魅力が凝縮されている。旅を終える頃には、きっと身体だけでなく、心までも軽やかになっているはずだ。
別府を深く味わい、自分自身をととのえる。そんな大人のための楽園が、ここにある。











































