英語力ゼロなのに、会社を辞めていきなり渡英した元編集者のお話、第345回。

“My mind went blank”“tip of my tongue”思い出せない時の英語フレーズ
Sorry, my mind just went blank. What was his name again?
SNSを見ていたら、英語でそう言っている人がいました。
直訳したら「ごめん、私の心がブランクになっちゃった。彼の名前ってなんだったっけ?」となります。
文字にするとわかりづらいですが、話している人の顔を見ているとすぐに理解できました。
My mind just went blank. =ド忘れしちゃった
一瞬頭が真っ白になって思い出せない、そういう感じでしょうか。
私は40歳を越えてから、人の名前、場所の名前、ブランド名、作品名などなど、とにかくありとあらゆる固有名詞が思い出せなくなってきています。
先日も「ほら、あの映画に出ていた、あの人。あの賞もとった」と、映画名も俳優名も賞の名前も思い出せず、予測するにもなんの手がかりも会話の相手に渡すことができなかったことがありました。
しかしながら、こうなってくると加齢によるもの忘れなので“My mind just went blank.”のような「今、一瞬頭が真っ白になって思い出せない」という「ド忘れ」とも違ってきます。
ネイティブの人に聞いてみたところ、加齢の場合は、こんなふうに言うことも多いようです。
His name is on the tip of my tongue.
(彼の名前は舌の先まで出かかっている)
「舌の先」ということで、もう少しで声になりそうなのですが、ギリギリ思い出せない感じなので、加齢でもの忘れがある、よりかは、「思い出せそうで思い出せない」感じだと思われます。
英語で話す時は、この加齢によるもの忘れに加えて、英単語が出てこないこともよくあります。まぁそういう場合はこの“My mind just went blank.”とか、今もなお思い出せていないということで現在完了系にして“My mind has gone blank.”でもいいかもしれません。またそもそも英語で正しい言い方を知らない場合は“I can’t think of the right words.”(正しい言葉が出てこない)と言えば、「なんて言っていいか、正しい単語がわからないんだな」と相手はわかってくれるかもしれません。
英語力的にも、年齢的にも、どちらの表現もこれからはどんどん使っていくことになる感じがします。
ちなみに私は先日、なぜか「織田裕二」さんの名前が思い出せなくなり、「ほら、『踊る大捜査線』の」と言いたかったところ、この『踊る大捜査線』すらも出てきませんでした。これではまずいと、とっさに「ほら、橋を封鎖する映画とか、カンチとか、世界陸上の……」と説明して、相手に「そこまで固有名詞が出ないのに、なんでカンチだけ出るんだよ」と言われてしまいました。昨日のことは覚えてないのに、30年前のことをよく覚えているおじいちゃんおばあちゃんに近い感じで、古い時代の名前はどうやら覚えているようです(『踊る大捜査線』もそんなに新しくないですが……)。

