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2024.05.12

元白洲次郎邸の地、アートと自然の調和、北海道、沖縄…多拠点ライフを楽しむ仕事人の邸宅5選【まとめ】

多拠点ライフを楽しみ尽くす仕事人たちの、人生を芳醇にするこだわりの邸宅をまとめて紹介! ※2024年3月号掲載記事を再編。

2024邸宅5選

1.奈良美智、名和晃平、花井祐介…アートと自然が調和した、起業家の邸宅を拝見

川崎祐一氏

その家の玄関で客人を出迎えてくれるのは、奈良美智氏の立体作品。大きな窓の前に設置されたこの作品は、ガラスの向こうの木々を背に燦々(さんさん)と太陽光を浴びていた。

「自然を背景に日光が作品を照らす、そんな場所にこれを置いてみたい。奈良さんの作品ありきで、玄関スペースを設計しました。春夏は森の緑、秋は紅葉、冬はちらちら舞う雪が作品の背景になってくれるんですよ」

起業家でアートコレクターの川崎祐一氏はそう話す。奥に進むと、大きなワンフロアに絵画や彫刻が並ぶリビングが現れた。

まず目に入るのが、画家の花井祐介氏がこの家のために描いたという絵画。リスの吹き出し部分に訪れた人が自由な言葉を入れることで、作品が成立する仕組みだ。部屋の奥には、鹿の頭部の剥製を透明の球体で覆った名和晃平氏の「PixCell-Deer」も飾られている。

「僕は、アートって特別なものではないと思っています。友達の家に遊びに行ったら壁に絵がかかっていて、なんとなくいいと感じた。そういう出合いもあると思うんです。日常のなかにアートがあることの心地よさ、それを感じてもらうために僕はこの家を建てました」

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2.元白洲次郎邸の地に建つ、ジュエリーブランド創業者の邸宅

福王寺朱美邸のリビング

軽井沢の森の中、落ち葉のクッションを踏みしめてその邸宅の入り口へと向かう。扉が開くと、ガラス張りの大きな窓から注ぐ太陽光が暖かく迎え入れてくれる。

「ここにいると自然からの学びを得られるんです。私にとって自然は一番の先生ですから、私に新たな学びをくれる、人生の拠点になると思っています」

この邸宅の持ち主、美術家で、ジュエリーブランド、AHKAH(アーカー)の創設者である福王寺朱美氏はそう微笑む。

2023年の春に完成したばかり、全面ガラス張りの2階建ての邸宅は、どこにいても森の木々のゆらめきと、太陽の光を感じることができる。

福王寺氏がこだわったのが、窓の外の木々を絵画のように鑑賞できる窓だ。視界を遮らないよう、窓の外のバルコニーの手すり部分を透明なガラスに、床面は室内と地続きの木板にした。こうすることで森と室内がつながっているような感覚に。さらに天井、柱、ダイニングの棚にいたるまで、多種多様な木材を使用しているため、室内には木ならではのいい香りが微かに漂う。

「AHKAHでは、ジュエリーひとつひとつを自然からインスパイアされてつくってきました。そうしているうちに、もっと自由に作品にしてみたいと思うようになっていき、アートの道へと進んできました」

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3.美容界のカリスマ社長、夕景を味わう沖縄の邸宅公開

國分利治邸の夕景を眺めるキッチン&リビング

「南国の植物に囲まれて海原に沈む夕陽を眺める。そんな自然の美しさを体感できる家が欲しかったんですよね」

そう語るのは、全国に254店舗を構える美容室グループのCEO、國分利治氏。栃木県・那須湯本、千葉県・鴨川に続いて、第三の別荘地として選んだのは、沖縄県・読谷村(よみたんそん)だ。

「以前は店舗オーナーの皆を連れて年2回ほどハワイに行っていたんですが、新型コロナの影響でここ数年行けなくなってしまって。そこで国内に南国気分を味わえる拠点をつくろうと思い、ここ沖縄を選びました」

読谷村といえば、サトウキビ畑が広がるのどかな風景のなかに、ハイクラスなホテルやエグゼクティブの隠れ家が散らばる近年注目のエリアである。

「この場所を選ぶ決め手になったのは、この景観ですね。海を一望できて、真夏にはちょうど正面に夕陽が沈むんです。ここなら理想的な空間がつくれるだろうと思いました」

小高い丘に建てられているため、眺めを遮るものは何もない。リビング、屋上、寝室、どこからでも、海と太陽と雲が織りなす芸術的なサンセットの表情が楽しめる。自然の豊かさを設計に取り入れた好例だ。

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4.建築家・中村拓志が手がけた、アートと建築が共創する平屋の家【弁護士・山縣敦彦邸】

山縣敦彦邸のリビング

地元で採掘された浅間石と錆(さび)ヒノキ丸太の柱を配したポーチを抜け、玄関奥の扉を開くと、目に飛びこんでくるのは、大きな窓の外に広がるパノラマビュー。冬枯れの林の向こうに山の稜線が顔を覗かせ、凜とした美しさが漂う。

「春は桜、夏は深緑、秋は紅葉と四季折々に楽しめますが、僕は、この静かな冬の景色も気に入っています」というのは、邸宅の主、山縣敦彦氏。南西に林が広がる緩やかな傾斜地に、ダイニングキッチンとリビング、和室、寝室から成るシンプルな平屋が竣工したのは2021年秋のこと。設計を手がけたのは、山縣氏が長年憧れていた建築家、中村拓志氏だ。

「いつか設計をお願いしたいと思っていたのですが、都心でとなるとロケーションや予算面で、僕の理想をかなえるのは難しい。それで、この土地にビジネスの交流の場になるサロンをつくっていただくことにしたのです」

理想のひとつは、「アートと建築の共創」。弁護士として、アートや建築の契約関連などを扱う山縣氏は、両者のものづくりの姿勢などに感銘。そこで、「アートが建築の一部となり、ひとつの作品として完成する」ことをリクエストしたのだ。

「そのアートとは、数年前に手に入れた舘鼻則孝さん作のヒールレスシューズです。日本古来の文化をリスペクトしている舘鼻さんと、日本の建築美や自然美に精通した中村さんには親和性があると感じたので」

山縣氏の“読み”は的中した。

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5.北海道の“大人の避難所”、美術家・川邊りえこの邸宅拝見

全長140㎝、翼を広げれば240㎝にもおよぶ日本最大級の鶴が生息する北海道・弟子屈町(てしかがちょう)。野生の丹頂鶴が家の庭に降り立つ、そんな光景を独占するのは、美術家であり書道家の川邊りえこ氏だ。

「弟子屈はまだ開発されていない大自然が残る貴重な場所。いつか丹頂鶴が庭に姿を見せてくれたらいいなという願いをこめて、リビング&ダイニングに画面のように窓を設置しました」

コロナ禍に“避難所”を構想してから1年弱。川邊氏の空間作品プロジェクト「TAMATEBAKO」を有志7人とともに、完成させたのがこの邸宅だ。

「不動産屋さんから3日間ぐらいで30ヵ所ほど見せてもらったのですがしっくりこず。私の根底にあるのは感動をデザインすること。琴線に触れる何かを求め、最後に『敷地に川が流れていて、クレソンがあるような場所』とダメもとで聞いてみました。そうして、釧路空港に向かう帰路で寄ったのがここ。その時、丹頂鶴がそこに居たんです」

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TEXT=ゲーテ編集部

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