HEALTH

2025.11.18

肩こりにも効果アリ。世界の一流アスリートが頼る、「股関節のつまり」を緩める3つの習慣

吉田麻也をはじめ、南野拓実、冨安健洋、菅原由勢ら日本代表メンバー、 英国プレミアリーグの超一流選手たちからもオファーが殺到する治療家・木谷将志氏が、日本人の3大不調「腰痛」「肩こり」「股関節痛」がみるみる改善する“身体ほぐし”を伝授。ポイントは“筋肉の端っこ”をほぐすことだという、木谷流リカバリー術とは? 『世界が認めた神リカバリー』(サンマーク出版)の一部を抜粋して紹介する。【その他の記事はこちら】

※写真はイメージ

股関節が「肩こり」さえも引き起こす

股関節がつまり気味の人は、腰痛だけを起こしやすいわけではない。歩行や姿勢の維持に支障をきたし、さまざまなトラブルに見舞われやすくなる。意外に思われるかもしれないが、「肩こり」の原因となることもある。

股関節がつまって可動域が狭くなる。
座っているときに上半身が前後へ引っ張られる。
背中が張る。
肩や首がこる。

これは、非常によく見られる負のスパイラルである。「股関節がつまる=周辺に痛みが出る」だけでは終わらない。それ以外にも、身体のエンジンたる股関節がつまると、股関節とは離れた場所に予想もできない症状が現れる。あなたにはこんな症状は出ていないだろうか。

【股関節がつまり気味の人が誘発しやすい症状】
□ 冷え
□ むくみ
□ 肩のこり
□ 頭痛
□ 太りやすくなる
□ 足がつる
□ お尻が垂れる
□ ぽっこりお腹
□ 転びやすくなる
□ 身体の歪みや姿勢の悪さ
□ 睡眠の質の低下

今日からできる股関節をつまらせないコツ

ほんの些細な事でも股関節のつまりは緩和できる。いますぐ日常でできる小さなポイントをお伝えしよう。

1つ目は「蹲踞(そんきょ)」の習慣化。

「蹲踞」とは相撲に見られる姿勢で、股関節のつまりを適度に緩和してくれる。

つま先を軽く広げて左右のかかとをつける。
ひざを外側に向け、そのまま腰を落とす。
上半身は背すじを伸ばして正面を向き、自然に呼吸する。

「ちょっと座りすぎているかも」と感じたときに、蹲踞をしてみよう。

30秒程度で構わないので、無理のない範囲でしゃがんでみてほしい。慣れていないと意外なほどキツい。ためしに今すぐやってみてほしい。最初はプルプルして30秒も続けられない人もいるはずだ。

寝る前に10秒だけ。お風呂上がりに20秒だけ。なんでもいいから習慣にしてみること。股関節の動きがかならずスムーズになっていき、下半身が疲れにくくなる。

世界が認めた神リカバリー
「蹲踞」の体勢。

2つ目は「ストレッチ素材の服」を選ぶこと。

最近はオシャレな服でも伸び縮みするストレッチ素材が増えている。プライベートなときだけでなく、フォーマルな場でもそれらを活用してほしい。

経験的にわかる人も多いだろう。あまりにタイトなボトムスや靴は、下半身の動きが制限されがちだ。ピッタリすぎる服や靴は、股関節まわりをガチガチにする。

たとえば細身のスーツや尖った足先の革靴で身体を長時間締め付け続けて仕事をすると、夕方には下半身の筋肉と関節は超カチコチ。股関節なんて接着剤をつけたような状態になるのであまり推奨できない。

職場や所属先のドレスコードを守れる範囲で「ストレッチ素材」を選んでほしい。それだけでも下半身が楽になり、関節の負担が減るはずだ。また、ストレッチ素材のパンツを穿(は)いていれば、勤務中に「蹲踞」を行うこともできるようになる。

3つ目は「かかとの高い靴」を避けること。

これは、女性用のハイヒール型の靴だけでなく、厚底のスニーカーなども指す。それらは確かに身長アップやスタイルアップの効果をあなたにもたらしてくれるかもしれない。

しかし、かかとが上がった状態というのは、人間工学的に見ると不自然だ。たとえば、ひざが曲がるなど、悪い影響が出てしまう。

一時、かかとの高い厚底シューズが「高記録を叩き出す」としてスポーツ界を席巻したことがある。

もちろん、競技中であれば大いに使うべきだろう。しかし、それを日常生活で使用しても、効果を発揮するのかどうかはわからない。むしろ、人体への負担、特に股関節の負担にも目を向けてほしい。

【その他の記事はこちら】

「世界が認めた神リカバリー」著者の木谷将志氏
木谷将志/Masashi Kitani
国際治療家/My Natural Clinicディレクター。世界のトップアスリートから厚い支持を得る治療家。プレミアリーガーを筆頭に、世界中のサッカー代表選手とプライベート契約を結ぶ。クライアントには欧州の代表チームのキャプテンや国民的人気選手も名を連ねる。英国を拠点にしながら欧州各国や米国に赴き、足も使う独自の施術でリカバリー治療に当たっている。日本時代は柔道整復師として10年以上にわたりJリーガー、プロ野球選手、大相撲力士ら幅広いトップアスリートを施術。治療をきっかけに吉田麻也選手と出会ったことで後年、専属トレーナーに。2020東京オリンピックや2022カタールW杯などで、当時日本代表キャプテンの吉田選手を全面的にバックアップした。多数の日本代表選手からも熱心に支持されており、トップ選手たちを陰で支える。

TEXT=木谷将志

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