カラダは究極の資本であり、投資先である。そう断言する堀江貴文氏が、最先端の医療と美容情報を惜しげもなく伝授する本連載。第24回は「アドベンチャーレース」。キックボクシングなど複数のスポーツを楽しむ堀江氏がこの競技を始めたのは5〜6年前。2023年7月には北海道・ニセコで36時間のアドベンチャーレースに参加。新たなアウトドアスポーツの魅力を、レースの企画・運営を行う上野智一朗氏と語り合う。連載「金を使うならカラダに使え!」とは……
アドベンチャーレース参加のため、日々体力を維持すること自体がアンチエイジングにつながる。
堀江貴文(以下堀江) 2023年7月に参加したのは36時間のアドベンチャーレース「ニセコ エクスペディション」。自然のなかに置かれたチェックポイントを回り、複数の種目をこなしながらチームでゴールを目指します。ルートはGPSを使わず、地図とコンパスで設定するんです。
上野智一朗(以下上野) 堀江さんが参加したのは、夜を2回越える、日本一長時間で過酷なレースです。マウンテンバイク(MTB)、ゴムボート(パックラフト)、沢登り、トレッキングの4種目で構成され、女性1名以上を交えた4名編成のチームで挑みます。
堀江 僕はアドベンチャーレースには年に2〜3回出ていて、2022年の春には同じニセコで開催された7時間レースにも参加しました。予行演習みたいな感じで。アドベンチャーレースは競技種目がレース毎に変わるので、事前に「今回は自転車がある」とか「カヌーがある」とか、種目に関するガイダンスが届きます。それに合わせてMTBとかパックラフトを準備するんです。
上野 今回のレースではスキルチェックを課しました。ロープを伝って崖を登れるか、ボートを漕げるか、落ちたらセルフレスキューできるか、など。運営側も安全管理はしますが、基本的な技術は必要です。
堀江 ルートを決めるのは、当日に配られる地図を見てからなので、体力だけでなく、地図を読み取ってチェックポイントの位置の見当をつけて、最短距離で向かう能力が必要。もちろん、個々の能力は違うから、チームで補い合って。
上野 地図の配布はスタートの2時間前。早くからコースが提示されるトライアスロンなどとは違って、道なき道を行きますから、地形、天候の変化やメンバーの状況とか、複数のことを考え続けないといけないし、走っていれば絶対ゴールできるという確約もない。それがアドベンチャーレースの特徴です。
堀江さんたちはアマチュアですがトップの次点にいるようなチーム。今回のコースは羊蹄山(ようていざん)のふもとで、高低差はトータル6000m、距離200㎞オーバー。2023年から国際化して海外のトップチームを招待したので、かなりハードな設定をしました。
堀江 僕史上でも一番キツかった。夜0時のスタートでMTB20㎞、パックラフトが5〜6時間、沢登り、トレッキング、再びMTB90㎞で最後はトレッキング。すべてが長いし、反省点もいろいろ。僕の場合はシューズで、沢登りに特化したものを用意したのですが、泥道でグリップが効かないのが弱点。開催前日の雨で足元が滑りやすく、40回くらい転びました。コンパクトで軽い靴も持ってくればよかった!
上野 でも、あれだけボートを漕いだ後に、よく沢登りを突破できましたね。一番キツい想定が沢セクションだったんですよ。ボートを数時間漕いで体力を奪われた後に沢は登れませんって、半分以上のチームがここでリタイアしました。
堀江 沢のほうが得意だから(笑)。ボートで抜かれて、僕たちのチームは中位の最後くらいで沢に入ったんですけど、けっこうサクサク進めました。もちろん難しいポイントは苦労したけど。疲れて冷静な判断力が失われると、余分な苦労をしますね。僕たち、リュックを背負ったまま沢を登っていたんですけど、よく考えたら先にロープでリュックを上げておけたのに、馬鹿だなあと。そうすれば、もっと楽に登れたのに。
上野 参加22チームのうち、核心部である沢セクションを突破したのは、堀江さんのグループ含めて7チームだったので、素晴らしい結果です。終わった瞬間は皆さん疲労困憊で「二度とやらない」と言いますが、1週間くらい経つと「あの時、ああすれば……」とか悔しさがふつふつと湧くそうですよ。
堀江 スキルはあったほうがいいけど、ギアにお金をかけたら速くなる。だから中高年というか、資金の潤沢さが冗談抜きで有利になります。特にMTB。僕は体重が重めだから得意じゃなかったけど、新しいバイクに替えたら格段に楽になりました。
上野 ギアの性能でかなり変わりますよね。フルカーボンのMTBだと、マイナス5㎏にもなります。チームの打ち上げに呼ばれると、大人たちが「いい遊びを見つけた」と楽しそうに延々と盛り上がっているんです。新しい遊びの選択肢を提供できていると感じます。
堀江 僕もまた出ますよ。アドベンチャーレースは体力がないと参加できないので、その体力の維持が、アンチエイジングにつながっていますね。
堀江貴文/Takafumi Horie
1972年福岡県生まれ。実業家。ロケットエンジン開発や、アプリのプロデュース、会員制オンラインサロン運営など、さまざまな分野で活動する。予防医療普及協会理事。『不老不死の研究』『堀江貴文のChatGPT大全』(幻冬舎刊)が発売中。
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■連載「金を使うならカラダに使え!」とは……
カラダは究極の資本であり、投資先である。そう断言する堀江貴文氏が、最先端の医療と美容情報を惜しげもなく伝授する連載。