GOLF

2024.02.24

朝イチショットでチョロしないための、 簡単ウォーミングアップ法

今回はウォーミングアップに最適なベースボールスイングドリルについて。連載【吉田洋一郎の最新ゴルフレッスン】

寒い日のラウンド前はウォーミングアップを大切に

ゴルフは雪が降る地域を除いて、1年中季節を問わず楽しめるスポーツだ。最近は徐々に暖かくなってきたものの、まだまだ朝晩は寒いため、プレーの際には寒さ対策に気をつけたい。

寒いと体が硬くなり、スイングがしづらくなるだけではなく、ケガもしやすくなる。

練習やラウンド前に思いどおりのスイングができるように、ストレッチや軽い運動で体をほぐして温めておくことが必要だ。

このようなベーシックなウォーミングアップ以外にも、素振りで体をほぐす人もいる。

素振りのなかでも、クラブ2本を使った素振りはプロゴルファーも取り入れているポピュラーな練習法だ。

クラブを2本持って素振りをすると、重量があるため手や腕だけでは振ることが難しくなる。下半身を使ったスイングを意識しやすいことに加え、クラブによって体が動かされることでストレッチ効果もあるためちょうどいい準備運動になる。

ただし、無理に振り回そうとしてしまうと、腰や肩を痛めてしまうので気をつけてほしい。クラブの重量を感じながら、体全体を使ってクラブを振る意識が大切だ。

野球素振りで下半身始動のイメージを身につける

今回はラウンド前のウォーミングアップに適した、2本のクラブを使って野球のようにスイングする「ベースボールスイングドリル」を紹介しよう。

まず、クラブは8番アイアンからピッチングウェッジくらいまでの短いクラブを使用する。この2本のクラブを重ね、グリップをまとめて両手で持つ。野球のバッティングのようにクラブを立てて構え、腰の高さで水平に振る。

野球経験のある人ならわかるだろうが、野球のスイングは左足の踏み込みからスタートし、下半身につられるように上半身が動き出す。

この下半身の動きはゴルフの切り返し動作と似ているため、ダウンスイングの体を動かす順番を確認するために有効な練習だ。スイングを始める際に左足を一歩ステップするように踏み込むことで、ダウンスイングを下半身から始動するイメージがつかめるはずだ。

また、ゴルフの場合はダウンスイングで上半身が右に傾いてしまう人がいるが、この水平素振りを行うことで、スイング軸を適切に保ちながらスイングする感覚も身につくだろう。

ゴルフと野球のスイングは似ている部分もあるが、大きく違う点がある。それはインパクトでの体の使い方だ。

野球の場合は、体が先行して胸が目標方向を向いた状態でボールをとらえる。ゴルフスイングで野球のスイングのようなインパクトをすると、ハンドファーストになり体が開いた状態でインパクトを迎えるため、クラブが振り遅れてしまうことになる。

ゴルフでは体の正面でインパクトし、フォロースルーでクラブが手元を追い越していくイメージが大切になるので気を付けたい。

クラブ2本を使ったベースボールスイングドリルで、下半身主導のイメージを養うとともに、体をほぐしてケガを防ぐことができる。ぜひ、寒い日のラウンドや練習の前に取り入れてみてほしい。

動画解説はコチラ

■連載【吉田洋一郎の最新ゴルフレッスン】とは
世界No.1のゴルフコーチ、デビッド・レッドベターの愛弟子によるゴルフレッスン。多くのアマチュアゴルファーを指導する吉田洋一郎コーチが、スコアも所作も洗練させるための技術と知識を伝授する。

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TEXT=吉田洋一郎

PHOTOGRAPH=小林司

COOPERATION=取手桜が丘ゴルフクラブ

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