2月9日は「肉の日」。そこで、肉好きの間で話題のレストランと、その店が供する最強の肉を紹介した「衝撃の肉」特集から、遠征してでも行きたい地方の肉店をピックアップ! ※GOETHE2022年3月号掲載記事を再編。
2.大阪·全国にその名を轟かせる焼肉好きの新・聖地「京洛焼肉 ぽめ」
3.大阪·北新地で訪れるべきは肉を追求する新進気鋭の焼肉店「肉料理 永昌」
4.関西で評判の鍋を喰らう! 滋味あふれる韓国鍋&肉の名店が手掛ける鉄鍋
5.気軽なシェフズテーブル「小料理とステーキ 清喜」で肉三昧が福岡の新·正解!
6.福岡「タンテール富士」の門外不出のテール鍋は五臓六腑に沁みる旨さ!
1.名古屋·“肉の魔術師”から引き継ぐ使命をまっとうする気鋭店「AUROCHS」
1度興味を持ったことは、どこまでも深みにハマらないと気が済まない性分。「食べること自体が好きだけれど、その向こうにあるストーリーが気になるんです。職業病というより、それを知りたいと思う衝動が抑えられない」と話すフードアクティビストの松浦達也さん。
名古屋の「オーロックス」との出合いは今、食肉業界では知らない者はいないと言われる滋賀県の精肉店「サカエヤ」の新保吉伸氏を通してだった。
「名古屋に新しく、サカエヤのお肉を出すレストランがオープンするというので新保さんと一緒にうかがったのが最初です。新保さんは肉を見極め、シェフに合わせてさまざまな手当てを施します。フレッシュから熟成までサカエヤの肉が揃うと聞けば、東京から名古屋までだろうと通わずにはいられません」
2.大阪·全国にその名を轟かせる焼肉好きの新・聖地「京洛焼肉 ぽめ」
肉食文化が根付く関西のなかでも、昔から焼肉のイメージが強い大阪。「予約が取れない」と言われる店も数あるが、今もっとも肉好きの注目を集めているのが「京洛焼肉 ぽめ」だ。
予約は2023年まで埋まっているという驚異の人気ぶり。肩の力が抜けるような店名とはウラハラに、徹底して肉愛を貫く店主の姿勢は硬派そのものだ。
飲食店ひしめく長堀橋の一角に魚住洸太さんが店を構えたのは2020年の秋のこと。それまではオンラインで肉の卸販売をしていたが、懇意にしていた後輩から店をたたむという相談を受け「それならそこで自分が焼肉店をやる」と名乗り上げた。
3.大阪·北新地で訪れるべきは肉を追求する新進気鋭の焼肉店「肉料理 永昌」
老舗の割烹やクラブなど、現在は約3000もの飲食店が立ち並ぶ大阪随一の歓楽街、北新地。ここに2021年4月にオープンした「肉料理 永昌」は、今もっとも勢いのある店のひとつだ。
店主の金永煥(キムヨンファン)さんは25歳という若さだが、東京・銀座の和食店や焼肉店で修業を積み、独立を果たしたガッツの持ち主。
「食材とまじめに向き合いながら、焼肉を追求したい」とひたむきに仕事に取り組む姿が肉の卸業者の心をも摑み、北新地でもなかなかお目にかかれない肉を仕入れられるように。
4.関西で評判の鍋を喰らう! 滋味あふれる韓国鍋&肉の名店が手掛ける「鉄鍋 伖」
コラーゲンがたっぷりで身体の中からじんわりと温まるタッカンマリ。韓国では“食べるサウナ”としておなじみの鍋料理を落ち着いた空間で味わえると評判なのが、2021年4月にオープンした「酒と女と鶏と麺」だ。
牛肉文化が根付く京都は、肉割烹や独自のスタイルで楽しませる焼肉店など、店のバリエーションも豊富だが「カジュアルに美味しい肉を食べたい」という気分を満たしてくれるのが「鉄鍋 伖(かねぐら)」だ。
5.気軽なシェフズテーブル「小料理とステーキ 清喜」で肉三昧が福岡の新·正解!
食都・福岡は焼肉、水炊き、もつ鍋など、肉料理の選択肢も豊富だが、地元の食好きが「必ず行くべき」と口を揃えるのが「小料理とステーキ 清喜」だ。
店の扉を開ければ、小さな厨房の前に大きなダイニングテーブルが。福岡で人気の飲食店を展開するRicebirdが手がけるこの店では、繁殖から肥育まで一貫して行う木下牧場の牛を月単位で一頭買いしており、シンシンやカメノコなどさまざまな部位をステーキで堪能することができる。
6.福岡「タンテール富士」の門外不出のテール鍋は五臓六腑に沁みる旨さ!
ストレートな店名からもわかるとおり、主役はタンとテール。店主の瀧内雅紀さんが、かつての修業先で「親父さんが気が向いた時にだけお客さんに出していた」というテール鍋は、季節を問わずに注文が入る看板料理だ。
関東で見かけるそれとは異なり、ごろんとした立派な骨つきのテールが入った鍋のスープは、黄金色に輝き、ひと口飲むと旨味の凝縮感に陶然とする。