連載「ヴィンテージウォッチ再考」の第99回はロレックス「エアキング Ref.5500」を取り上げる。

カルトな人気を誇るバーレーン政府別注モデル
ロレックスの軍用モデルは非常に数が少なく人気が高い。今回紹介する「エアキング Ref.5500」のバーレーン政府別注モデルはカルトな人気を誇る名品だ。
バーレーン政府の紋章ダイヤルは様々なバリエーションで製作されたが、このレッドバージョンが存在するのはロレックス「エアキング」だけだという。
「エアキング」はロレックスの最も古いラインのひとつ。第二次世界大戦の混乱期、1945年にイギリス空軍への敬意を表して発表。そのシンプルでミニマルなデザインと機能性により人気を誇る。
Cal.1520とCal.1530を搭載した「エアキング Ref.5500」は1957年に発表され、37年間生産され続けた。Cal.1530搭載モデルには文字盤に「Super Precision」の文字が、Cal.1520搭載モデルには「Precision」の文字、または表記なしの文字盤を採用。このバーレーン政府別注モデルにはCal.1520が搭載されている。
ステンレススチール製のケース径は34mmで、デイトジャストやデイデイトといった多くのメンズモデルよりもやや小さめ。しかし、無駄を削ぎ落としたデザインと赤いクレストが、印象的で非常に男性的な印象を与える。機能面でも、時刻表示以外の追加機能は備えていないため、とてもシンプル。ちなみにこのバーレーン政府の紋章ダイヤルは1989年のみ登場した。
このようにマニアックな「エアキング」のバーレーン政府別注モデルだが、腕に乗せると意外にシンプルにまとまる。腕元のアクセントとしても重宝するだろう。
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