どこかひとつでも激烈に推せる個性があるだけで、人生の伴侶たる最良の1本となりうる。6つの推せるポイント別に、エネルギー漲(みなぎ)る腕時計を一挙紹介。今回は「ネオヴィンテージ顔」で推す! 【特集 神推し時計】
現代の技術とセンスでよりモダンに仕上げた“ネオヴィンテージ”
いつの時代も根強い人気を誇る、ヴィンテージウォッチ。クラシカルで味わい深く、経年変化が楽しめるリアルなヴィンテージウォッチは、貴重なアーカイブをコレクトする蒐集欲を満たしてくれて、独特な愉悦の世界がある。
しかし、ヴィンテージウォッチは古ければ古いほど、実用性という面から考えると懸念も多く、普段使いするには躊躇してしまうのも事実。それならば、ヴィンテージ顔をした最新モデル、“ネオヴィンテージ時計”が推しだ。
単に表面のみを真似しているのではなく、現代の技術とセンスでよりモダンに仕上げているのが、“ネオヴィンテージ”と呼ぶゆえん。昔と今のいいとこ取りの、一挙両得な逸品なのだ。
1.ブライトリング|ナビタイマー オートマチック GMT 41
1952年に誕生した回転計算尺つきパイロットウォッチの不朽の名作「ナビタイマー」を現代的に再解釈。クロノグラフを排してGMTを搭載した新モデルだ。GMT針の位置に合わせ、アイスブルーのダイヤルに段差を設けたデザインも秀逸。
2.レイモンド・ウェイル|ミレジム ムーンフェイズ
1930年代風セクターダイヤルやボックス風防などのヴィンテージ要素を再解釈し、2023年のGPHG2023でチャレンジウォッチ賞を受賞した「ミレジム」。今季、デザインコードはそのままにムーンフェイズ搭載モデルが仲間入りした。
3.チューダー|ブラックベイ 58 GMT
1958年に誕生した、チューダー初の200m防水ダイバーズを規範としたシリーズのGMTウォッチ。バーガンディとブラックからなる24時間表示ベゼルに、ゴールドの差し色が美しく映える。高精度を保証するマスタークロノメーター認定済みで使い勝手も抜群だ。
4.ゼニス|デファイ リバイバル A3648
1969年に発売された「デファイ」コレクションを忠実に復刻した新作。当時も備えていた60気圧防水も継承する。また、エリート670自社製ムーブメント搭載やサファイアクリスタル製ベゼルインサートの採用など、現代的にアップデートされている点も特徴だ。
5.タグ・ホイヤー|タグ・ホイヤー カレラ クロノグラフ
1960年代後半に製造されていた名品「ホイヤー7753SN」のパンダダイヤルをトリビュートし、グラスボックスデザインを採用。3時位置と9時位置のサブダイヤルの赤い針はラッカー塗装されており、ブラックとのコントラストで視認性も高い。
この記事はGOETHE 2024年8月号「特集:神推し時計」に掲載。▶︎▶︎ 購入はこちら