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2026.09.12

70歳・郷ひろみ、ここ30年、歯磨きを1日5回する理由とは【連載第6回】

さまざまなマイルールを持つ郷ひろみだが、1日5回の歯磨きもそのひとつ。試行錯誤の末たどり着いた「ひろみ流歯磨きメソッド」を教えてもらった。連載「郷辞苑 第6回」 【その他の記事はこちら】

70歳・郷ひろみ、ここ30年、歯磨きを1日5回する理由とは【連載第6回】

虫歯を機に歯磨きを重視するようになった

もう30年ほど前だろうか。「芸能人は歯が命」というコピーで話題になった歯磨き粉のCMがあった。芸能人である僕は、それ以前から歯磨きにこだわってきてもう40年ほどになるだろうか。

最近は一般人でも口腔ケアを重視している人が増えているようだ。美意識の向上も理由だろうが、近年歯周病が、糖尿病、骨粗しょう症、心疾患といった病気のリスクファクターになることが指摘されていることも、人々の口腔ケアへの関心を高めているのだろう。

僕が歯磨きにこだわるようになったのは、じつは20代後半なのだ。

とはいえ、最初に虫歯になったのは、7、8歳ごろだった。あまりの虫歯の痛さに、押し入れに入り、しくしく泣いていた自分を思い出す。もう二度とあんな痛い思いはしたくない、と思いながら20代後半まで、20年も放っておいたのだ。喉元過ぎれば熱さを忘れる、だ。

何故20代後半で思い出したのかははっきりとは覚えていない。が、何か、気がついたら歯を磨く、口の中をキレイにすることに取り憑かれていた、ようだ。誰かに、「口が臭いから……」とか言われたこともない。それほど接近して話したこともない。

とにかく、20代後半で、もうあんな思いは二度としたくない、その一心で歯医者に通い始め、歯科衛生士にアドバイスを受けながら、虫歯にならないための歯磨き方法を突き詰めていった。つまり、歯医者には、足繁く通っている。虫歯があろうがなかろうが、今でも、歯科健診も1ヵ月に1度、定期的に通っている。その甲斐あってか、この40年間一度も虫歯になっていないし、歯周病といった歯茎の病気とも無縁でいられている。

この40年間で磨き方や使用するアイテムは少しずつ変わっていき、ここ30年は、1日5回歯を磨いている。

まず、朝起きてすぐに、歯ブラシで歯を磨き、スクレーパー(舌磨き)で舌を磨いてからマウスウォッシュで口の中をすすぐ。これは、寝ている間についた口の中の粘りを解消するためなので、5回の歯磨きのうちで一番簡易で、所要時間も短い。朝起きたときの口の中のネバネバが嫌なのだ、僕は。

次は朝食をとった後。歯を磨いてからスクレーパーを使い、歯間ブラシをした後に、さらにデンタルフロスで歯と歯の間の汚れを取り除き、シングル歯ブラシなどと呼ばれる歯1本用の歯ブラシで上下の一番奥にある歯、合計4本を磨いてから(通常の歯ブラシでは届きにくい奥歯のところ)、マウスウォッシュで仕上げをする。

同じ工程を、ランチの後、ディナーの前、そして寝る前にも行っている。

歯ブラシは鉛筆持ちで、やさしく、ていねいに磨く

1日5回も歯を磨くと、磨き方や使う歯磨き粉によっては歯の表面が削れ、かえって良くないという。だから僕は、研磨剤が限りなく少ない歯磨き粉を選び、やさしく、ていねいに、ゆっくり磨くことを心がけている。強い力がかからないよう、歯ブラシは、人差し指と親指の2本で持つか、いわゆる“鉛筆持ち”が基本。歯磨きからマウスウォッシュまで、トータルで13分くらいかかるだろうか。そう考えると、1日のうち1時間くらいは歯磨きに時間を費やしていることになるが、ルーティンになっているからまったく苦ではない。むしろ、スケジュールの関係などで1回でもスキップしてしまうと、落ち着かないほどだ。

自分がやりたいことを思う存分やるには、健康は不可欠だ。いつまでも元気でいるためにも、若いうちから念入りに口腔ケアを行うことをおすすめしたい。

ただ僕のようにやり過ぎというのはどうかと思う。

以前に、ある番組で「5回というのはやり過ぎです」、と指摘されたことがある。実際に回数を減らしてみたが、何か僕には物足りなさを感じてしまい、僕には合わなかった。というか、今更、歯磨きの回数を少なくすることはできないようだ。

なんでもできる若い時は、何もしないというのは格好いい。でも、何もできなくなった70代が自分の人生を振り返るのは辛いかもしれない。

だからやるしかないのだ。後悔しないように。迷っているうちに扉が閉まらない間に。

郷ひろみ/Hiromi Go
1955年福岡県生まれ。1972年NHK大河ドラマ『新・平家物語』で芸能界デビューを果たし、同年8月に『男の子 女の子』で歌手としても活動を開始。以降、『よろしく哀愁』『お嫁サンバ』『言えないよ』『GOLDFINGER'99』など数多くのヒット曲を世に送り出し、日本を代表するポップシンガーとして活躍。デビュー日となる2026年8月1日、70歳初シングル『I’m Neo G』&武道館全70曲完全収録ライブCDをリリース。10月24日・25日に日本武道館公演『Hiromi Go Concert Tour 2026 〜ALL MY LOVE〜THE GRAND FINAL at 日本武道館 』を開催する。著書に『ダディ』『黄金の60代』などがある。

TEXT=村上早苗

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