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2023.08.27

デザイナー・森田恭通が考える、日本の風土を活かした新しい事業とは

日本が世界に対して誇れるものは何か。森田恭通氏が考えた答えは4つ。それらを活かして日本をさらに元気にしたい。静かなる森田プロジェクトとでもいうべき、頭の中で常に巡らせている妄想とは――。デザイナー森田恭通の連載「経営とは美の集積である」Vol.38。

「CAFE&BAR 2WAY」の店内
青森のカフェバー「CAFE&BAR 2WAY」。森田氏の海沿いの心象を活かしたカフェ。

日本各地で出合う、そこにしかないもの

今や空前の旅行ブーム。多くの人が、国内外を飛び回り、有意義な時間を過ごしているのは嬉しい限り。コロナによるパンデミックを経て唯一、得難い副産物だったなと思ったことは、海外渡航の自粛によって、皆の目が国内に向けられたことです。

僕自身も仕事の関係で年の約1/3ほど海外出張だった生活が一転し、国内のさまざまな場所を訪れる機会もあり、じっくり各地の素晴らしさに向き合うことにも恵まれました。

住環境には意外と、そこの住人が気がつかない「そこにしかないもの」が多く存在します。それらに敏感に反応するのは、他県から訪れる僕のような人かもしれません。そして今、そこにしかない魅力に出合い、本気で取り組む、素晴らしいプロジェクトがあちこちで動いています。

改めて僕たち日本人が誇れることは何だろうと考えた時、僕は「クリエイティビティ」「伝統と技術」「豊かな食財」それに加えて「素晴らしい国土」だと思うのです。日本は島国。これほど豊かな海岸線や山脈を持つ国土は、世界中探しても希少なのではないでしょうか。

日本にしかない景観を活かして、豊かな食を堪能できるオーベルジュや日本旅館、ホテルなどは唯一無二の強みになり得ます。僕もプロジェクトを通じて地元の方とともに元気に活性化し、ひいては地方創生につながるきかっけになれたら、デザイナー冥利につきます。

最近、ご縁があって青森に行く機会が増えました。訪れる度になんと素晴らしい場所なんだろうと感動し、発見する喜びに触れています。直近では青森駅近くに、美しい海岸沿いの僕の心象から「ウミネコ」をモチーフにしたカフェバーをデザインしました。昼間はふらっと気軽に入れるカフェで、夜は少しお洒落をしたくなるバーに様変わりするお店。まずは地元の方に楽しんでいただきたいという思いでデザインしています。

さらに、僕は訪れるごとに魅力溢れる地がまだまだ多くあることを知りました。例えば、海沿いの景色にもさまざまな顔があり、風に乗って聞こえてくる言葉は限りなくフランス歌曲のように心地よく聞こえ、豊富な海の幸、山の幸にも恵まれている。いつか青森親善大使に任命されることを夢見て、青森の魅力を活かせる施設を、これからも手がけていきたいと思っています。

日本列島を見渡せば未知の可能性に溢れています。妻の地元でもある淡路島も、パソナグループやバルニバービといった企業の地方創生プロジェクトが着々と進んでいる土地のひとつ。僕自身が関わらせていただくプロジェクトも進行中ですが、今後も人の流れが増すことでしょう。

日本各地のクリエイティビティ・食・伝統と技術・特有の国土を柱に、独自の魅力を発信してもっと日本を元気に楽しくしていきたい。その一端に僕も携われたらと常々考えています。

そして僕が本気で手がけたいと思っているのが、僕らの前を走ってきた先輩方が利用できるような、医療と連携した新しいスタイルのケアハウス。都心からアクセスがよく気持ちがいい場所。東京からなら静岡の海岸線、関西なら南紀白浜など、ともかく皆が最高に楽しく過ごせるケアハウス。今すぐ僕が実現したいと思う事案です!

森田恭通/Yasumichi Morita
1967年生まれ。デザイナー、グラマラス代表。国内外で活躍する傍ら、2015年よりパリでの写真展を継続して開催するなど、アーティストとしても活動。オンラインサロン「森田商考会議所」を主宰。

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連載
森田恭通/経営とは美の集積である。

デザイナーとして、多くの経営者の経営展望や理念、彼らの求める機能やニーズに応えてきた森田恭通氏。そのなかに見えたのは、経営者こそが持つ、オリジナリティ溢れるセンスと美学だという。「経営」と「美」の関係性、その先にあるものとは。

TEXT=今井恵

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