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2023.07.02

世界中を食べ歩くデザイナー・森田恭通が、会食に選ぶとっておきの店とは

会食や食事会の際、店選びを任されることが圧倒的に多いという森田恭通氏。店をデザインする側でもあり、何より世界中を食べ歩いているからだ。そんな森田氏が会食場所に選ぶ店とは? 噂の“森ログ”を大公開。デザイナー森田恭通の連載「経営とは美の集積である」Vol.37。【過去の連載記事】

マイアミの「Carbone(カーボン)」

アート・バーゼル・マイアミ・ビーチに行った際に、Francfranc創業者・髙島郁夫氏と森田氏が訪れたレストラン「Carbone(カーボン)」。スタイリッシュでオールドスクールなイタリアンで、雰囲気と洗練された料理が素晴らしいのはもちろんのこと、映画の主人公になったような気分を味わえる一流の接客も魅力。

レストランは森田に聞け! “森ログ”上位の店とは?

近頃僕も、会食の機会が増えてきました。招かれることもあれば、僕からお誘いすることもあるのですが、「森ちゃん、お店を決めて」と頼まれることも多い、食べログならぬ、森ログな森田です。

先日、年に数回集まる「着物の会」でユナイテッドアローズ創業者の重松理さんが、京都の「眞松庵」というホテルに招いてくださいました。予約が困難な日本料理の名店「東山 緒方」さんが入られているので、宿泊する=緒方さんのお料理をいただくことがかなうのです。おもてなし上手な重松さんならではの采配に感服し、感謝しました。久しぶりにいただく「東山 緒方」さんのお料理は、京都らしさにモダンなテイストが絶妙な匙加減で調和されていて、大変美味しくいただきました。

例えば東京在住の方を京都の「和久傳」さんにお連れできなくとも、銀座や鎌倉でも同じようにご案内できたら粋だと思いませんか?

「銀座ふじやま」さんは和久傳さんで総料理長まで勤めた藤山貴朗さんのお店。そして「鎌倉 北じま」さんは、同じく和久傳さんで16年の研鑽を詰んだ北嶋靖憲さんのお店。どちらも名店の流れを汲んだ味に加えて、料理人の個性が加わった、その方々ならではのお味だなと僕は思いました。

このように会食のお店には、何かひと捻りいれたい僕ですが、森田が選ぶお店となると味だけでなく、空間のデザインも求められます。そういった意味でも最近ランチによく行かせていただいているのが「YAUMAY」さん。ここは香港出身の世界的なレストランプロデューサー、アラン・ヤウさんが手がけたお店。

彼はアンドレ・プットマンさんやディヴィッド・チッパーフィールドさんといった著名な建築家を起用して、マーケティング的な意味でも大胆な手法でお店を作り、話題にする手腕が見事。ロンドンのお店ではクラシックモダンなインテリアのなかで美味しい飲茶をいただけるので、どなたをご案内しても喜ばれます。

そして今、最も信頼して会食場所としてお薦めするお店は、やはり「日本料理 かんだ」さんです。繊細かつ大胆な神田裕行さんのお料理は、さすが15年連続でミシュラン三つ星を獲得しているだけあり、お料理だけに留まらず、総合的にも感動します。特別な日に、妻に何を食べたい? と聞くと、間違いなく「かんださん」という答えが返ってきます(笑)。

他にお鮨なら「鮨あらい」さんもしくは「鮨 門わき」さん、イノベーティブなら「CHIUnE」さん。気の置けない仲間と楽しむお食事には外苑前の「焼鳥 今井」さんなどが、森ログの上位陣です。

また東京、名古屋、大阪には僕がデザインさせていただいたお店も多く、ご案内する機会も多いです。僕が店舗デザインをさせていただく際、会食にも利用していただきたいという思いから、どうすればプライバシーを守れるか、テーブルの高さなどのバランス、照明の度合いなど、あらゆる想定をして導線を整理していきます。そこに僕自身の会食経験を生かし、「もっとこうだったらな」など僕なりに感じた部分は解決できるようにと心がけています。

レストラン業界が再び盛り上がってきた今日この頃、森ログのアップデートに日々勤(いそ)しむことができる時節となりました。

森田恭通/Yasumichi Morita
1967年生まれ。デザイナー、グラマラス代表。国内外で活躍する傍ら、2015年よりパリでの写真展を継続して開催するなど、アーティストとしても活動。オンラインサロン「森田商考会議所」を主宰。

過去連載記事

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連載
森田恭通/経営とは美の集積である。

デザイナーとして、多くの経営者の経営展望や理念、彼らの求める機能やニーズに応えてきた森田恭通氏。そのなかに見えたのは、経営者こそが持つ、オリジナリティ溢れるセンスと美学だという。「経営」と「美」の関係性、その先にあるものとは。

TEXT=今井恵

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