今、リフレッシュを目的としたウェルネスツーリズムが注目されている。革新的なウェルネス施設を有する最新ラグジュアリーホテルや、心身の調和を図るリトリート施設が、新たな「一手」だ。今回は、山梨県甲州市の「ZEN&BED 望月庵」を紹介する。【特集 身体のゴッドハンド】
坐禅で心と会話する
武田信玄の菩提寺であった乾徳山恵林寺(けんとくさんえりんじ)。かつての庫裡(くり[寺の台所])が宿坊「望月庵」に生まれ変わり、ここでは禅の世界にどっぷりと浸りながら心と体を癒やすことができる。
1泊2日の禅プログラムでは、和の設(しつら)えのなかで作務衣と雪駄に着替えることから始まる。
このプログラムの魅力は、知足院の現役和尚である金子僧侶にフルアテンドをしてもらえること。坐禅ひとつにしても、「何のために行い、どのように行うのか」を和尚にうかがうことで、坐禅への取り組み方が変わる。
さらに抹茶を立てたり、自分の思いを投影しながら砂や岩を使って枯山水を描くことで、心を落ち着かせ、自分の内なる声を聞くことができる。
夕食に提供されるのは精進料理。食もひとつの修行と考えることで、命あるものに感謝する心を持つ。これらひとつひとつに和尚の言葉が添えられることで、なんとなく禅の世界を体験するのではなく、行うことすべての意味を知ることができる。
自分自身と向き合う時間をつくることで、エネルギーチャージができるに違いない。
ZEN&BED 望月庵/Zen&Bed Bogetsuan
住所:山梨県甲州市塩山小屋敷2295
TEL:080-7673-2066
料金:禅プログラムつきプラン1泊ひとり¥23,500~
この記事はGOETHE 2024年5月号「総力特集:身体を整える神の一手」に掲載。▶︎▶︎ 購入はこちら