英語力ゼロなのに、会社を辞めていきなり渡英した元編集者のお話、第375回。今回は、クリスタル・パレスに所属する鎌田大地選手への応援歌にあった英語“follow”と“run the show”について。

直訳は「ショーを動かす」? 試合や現場を仕切る時に使う“run the show”の意味
先日、イングランドのプレミアリーグ、クリスタル・パレスに所属する鎌田大地選手のゴールシーンを動画で見て興奮していたところ、サポーターが歌う“chant”が耳に入ってきました。
Follow, follow, follow,
Daichi Kamada is running the show,
He comes from Japan,
He plays like Zidane,
And he cost us f***ing zero.
この“chant”は、サポーターたちが歌う応援歌や掛け声のことで日本語でも「チャント」と呼ばれてスポーツファンには親しまれているそうです。
鎌田選手にも、クリスタル・パレスでは上記の「チャント」があり、「彼は日本から来た、ジダンみたいにプレーする、しかも彼を獲得する時に金が掛からなかった!」と歌われています。
“he cost us f***ing zero.”
は、鎌田選手が以前所属していたチームの契約満了後にクリスタル・パレスと契約を結んだため移籍金がかからなかったことを言っているのでしょう。「移籍金なしなのに、ジダンみたいなプレーをする! 俺たちはラッキーだったぜ」みたいなことを歌っているのだと思います。
英語力f***ing zeroの私は一瞬「あれ?主語が三人称だから“he costs”って“cost”に“s”はつかないのかな?」と思ってしまいましたが、「移籍してきたのは過去」なので、ここは過去形のcostなのだと少し考えてやっとわかりました。
ただし、歌詞の前半部分が、わかるようでわかりません。
Follow, follow, follow,
“Follow”は従うとか、ついていく、という意味ですから「鎌田についてこい」みたいなことを言っているのかなと思ったのですが、“follow a team”で「このチームを応援する」ということになるので、ここは「応援しているぜ、いけ! いけ!」みたいな意味になるのかもしれません。
まぁでも、「鎌田についてこい」も「いけ! いけ!」も応援のニュアンスなので、そこまで意味に差はないといえばないかもです。
次にわからなかったのがこちらです。
Daichi Kamada is running the show.
調べてみたら“Run the show.”で「仕切る」とか「実権を握る」という意味になるようでした。
ケンブリッジの英英辞典でもこういう例文がありました。
If you need help, ask Mark - he's running the show.
(もし助けが必要なら、マークが仕切っているから、彼に聞いてみて)
このように、ビジネスでも使われているようで、すでに知っている人も多いのかもしれません。
このチャントの場合は「鎌田大地は試合を引っ張っているぜ」みたいなことなのでしょうか。
なんにせよ、ポジティブな歌詞なので、このチャントが流れるたびに日本人サッカーファンとしてはうれしくなります。
と同時になんとなく、元・阪神タイガースの片岡篤史選手の「チャント」を思い出しました。
「右投げ左打ち。実家はひのき風呂。リフォーム、リフォーム。片岡篤史」
なぜか実家のリフォームのことだけ歌われていて、応援されているのかなんなのかわからない内容です。しかし観客のみならずベンチの選手までこの歌を歌っていたくらい盛り上がったそうなので、愛されている選手に、こうして「チャント」はつくられるのだなぁと思った次第です。私もいつかプレミアリーグを見に行って、現地で鎌田選手のチャントを歌ってみたいです。

