世界的メゾンや自動車メーカーの名前を冠した高級レジデンスには、建築のみならずインテリアやガレージにいたるまで、ブランド哲学が宿っている。日常そのものをラグジュアリー体験へと昇華する、至高の住処を覗いてみる。今回は「フェンディ プライベート レジデンス」を紹介する。【特集 超絶レジデンスとシェア別荘】

フェンディ プライベート レジデンス
スイスアルプスの中心、クラン・モンタナに佇む「フェンディ プライベート レジデンス」は、100年以上もの豊かな歴史と遺産に彩られたウィンターリゾート「アルピナ&サボイホテル」の敷地内に誕生。
イタリア産の石材、ヴァルマレンコを用いた石造り構造。その表面には幾何学的なラインが滑らかに刻まれている。これは長年フェンディのディレクターを務めたカール・ラガーフェルドのアイコンともいえる、アストゥッチョケープから着想を得たものだ。他にも住居スペースにはオーク材を使用した温かみのあるフローリングを採用。さらにレジデンス周辺に地元の木々や植物が植栽され、建築と自然の調和を実現している。
なかでも圧巻なのが、雪に覆われた山々が一望できるスパ。アルプスの景観に溶けこむよう設計されたレジデンスだからこそ、ここでしか味わえない美しい景色を楽しめる。
イタリアの建築家、マルコ・コスタンツィ氏やスイスの建築事務所のコミナ・アーキテクチャーとコラボレーション。デザイナーのマリオ・ナンニ氏による照明インスタレーションも見どころ。景観デザインは建築と自然の調和したランドスケープ設計を得意とするエネア・ランドスケープ・アーキテクチャーが担当した。
この記事はGOETHE 2025年12月号「総力特集:超絶レジデンス+シェア別荘」に掲載。▶︎▶︎ 購入はこちら



