英語力ゼロなのに、会社を辞めていきなり渡英した元編集者のお話、第290回。

「あなたはハチのように忙しい」
先日1週間ほどの京都出張が入り、その様子をSNSであげていたら京都旅行中の英語ペラペラの韓国人の友人が「私も京都にいるから、どこかでお茶でもしようか」と連絡をくれました。
バタバタとした出張中でも、ランチや、仕事後の1杯くらいは一緒にできるのではと「いいよ〜また連絡する」と返したのですが、連日朝からミーティング、クライアントとの打ち合わせ、現地チームとのディスカッション。ランチも取れず、夜になっても資料の修正や翌日の準備が終わらず「これは遊んでられないな」と徐々に感じ始めていました。
その日もホテルに戻ってベッドに倒れ込んでいると、メッセージが届きました。
You are as busy as a bee!
直訳すると「あなたはハチのように忙しい」です。
まぁ「忙しそうね」と言っているのはわかるのですが、ハチのようにってどういうことでしょうか。
as busy as a bee=せわしなく動く人
という意味だそうです。蜜を集める働き蜂から来ているということ。ブンブン飛んでいる様子が忙しそうに見えるからかな?と思っていましたが、組織に忠誠を誓い、女王蜂のために死ぬまで働く、という意味では「まじめに忙しく働く」みたいなことなんでしょうか。
ちなみに私はフリーランスなのでこのプロジェクトが終わったら、組織からも放り出されます。蜂はちゃんと所属があるので私より食いっぱぐれがなく安泰かもしれません。
また「ブンブン」が忙しく見える、という私の印象もあながち間違っていないそうで、「目がまわるほど忙しい」という意味もこの表現にはあるということ。
韓国人の友人も初めての京都で忙しくあちこち見てまわり、その後は他の関西地方にも足を伸ばすのだそうで、結局会えずじまいで終わってしまいました。
とはいえ、せっかく海外から来てくれているのに、せわしなくそっけない態度をとってしまったことをちょっと反省、代わりと言ってはなんですが、私がこっそりファンであった京都の老舗蜂蜜店を教えたので、楽しんでもらえていたらいいなと思っています。