GOLF

2024.04.20

右へ左へパターが安定しない…再現性が高まるストロークのコツ

ゴルフにおいて、スイングの再現性は重要だ。今回はパッティングストロークを身につけるドリル。連載【吉田洋一郎の最新ゴルフレッスン】

パッティング

パッティングで重要なストローク軌道

2024年4月11日から14日、米国ジョージア州で開催された男子ゴルフ世界四大メジャー大会のひとつ「マスターズ・トーナメント」では、トッププロがオーガスタナショナルGCの高速グリーンに苦しめられるシーンを目にしたかもしれない。

世界のトッププロたちは、オーガスタのような高速グリーンに対応するために、再現性の高いパッティングストロークを身につけようと日々技術を磨いている。

そのパッティングにおいて、ストロークの軌道は非常に重要な要素だ。

パッティングストロークには大きく分けて2種類ある。パターヘッドを真っ直ぐ引いて真っ直ぐ打ち出す「直線型」のストロークと、インサイドイン軌道で緩やかな弧を描くように打つ「振り子型」のストロークだ。

トッププロはどちらかのストロークタイプを採用し、再現性の高い軌道を身につけるために地道な練習を行っている。

アマチュアゴルファーのなかには、自分では理想的なストロークをしているつもりでも、実際にはインサイドやアウトサイドにパターヘッドを引いている場合がある。

特にバックストロークでアウトサイドに引いてしまう人は多い。

そのような傾向のある人は、フェース面を目標に正対させたまま、手でストローク軌道をコントロールしようとするため、アウトサイドにヘッドが上がりやすくなる。

パターヘッドがアウトサイドに上がると、そのまま打てばアウトサイドイン。まっすぐ打ち出そうとするとアウトtoアウトの軌道となり、左右にボールがちらばってしまうため安定したパッティングが難しくなる。

体の動きで緩やかにフェースを開閉させる

今回は振り子型のストローク軌道を身につける方法を紹介しよう。

振り子型のストロークは上半身の回転を主体とすることで、パターヘッドが緩やかな弧を描くようにインtoイン軌道になる。

また、パターのフェース面は、バックストロークで若干開き、インパクトでスクエアに戻った後にフォロースルーで閉じる。フェースの開閉は手先で行うのではなく、体の回転に合わせて自然にフェースが開閉させるようにする。

このように体の回転とパターの動きがシンクロしていれば、ストローク軌道もフェースの向きも自然と適切な動きをするようになる。

これまでパターヘッドを手で引いて動かしていた人は、体の動きに合わせてフェース面が少し開くイメージを持ちながらパターヘッドをわずかにインサイドに引いてみよう。

バックストロークだけではなく、フォロースルーでもヘッドが緩やかにインサイドに入り、フェース面も徐々に閉じるようにイメージすることで、インtoインの弧を描く軌道でパッティングができるようになる。

ストローク軌道のイメージがわかない人は、パッティングの練習器具を使ってみるのもおすすめだ。

例えばウェルストロークというストローク練習用のマット。理想のストローク軌道が描かれており、その線に沿ってパターヘッドを動かすことで適切なストローク軌道がマスターできるようになっている。

パターの残像がプリントされているため、フェースの開閉度合いもチェックが可能だ。

また、マットにはティーなどを刺せる穴も開いているので、パターヘッドが軌道から外れてティーに当たらないようにストロークするといった練習もできる。

このような練習マットがない人は、ストローク軌道の両サイドにボールなどの障害物を置いて、それに当たらないようにストロークする練習を行うといいだろう。

体の回転とパターの動きをシンクロさせ、インtoイン軌道でストロークすれば、思った方向にボールを転がせるようになる。

ぜひ、再現性の高いパッティングストロークの感覚を身につけてほしい。

動画解説はコチラ

■連載【吉田洋一郎の最新ゴルフレッスン】とは
世界No.1のゴルフコーチ、デビッド・レッドベターの愛弟子によるゴルフレッスン。多くのアマチュアゴルファーを指導する吉田洋一郎コーチが、スコアも所作も洗練させるための技術と知識を伝授する。

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TEXT=吉田洋一郎

PHOTOGRAPH=小林司

COOPERATION=取手桜が丘ゴルフクラブ

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