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GOLF

2024.02.17

パターが入らない時に…試すべきグリップの握り方

今回はパッティングで重要な右サイドの使い方について。連載【吉田洋一郎の最新ゴルフレッスン】

パッティング

グリップの工夫で右手の動きを抑える

プロゴルファーで、パッティングで苦労したことはないと胸を張って言える選手は少ないだろう。

パッティングはショットに比べて振り幅が小さく、わずかな動きの違いによっても大きな影響を受けるため、調子の波が出やすい。

PGAツアー選手が、パッティングを追求するなかで、クローグリップやソーグリップといった変則グリップにたどり着くケースがある。クローグリップとソーグリップはどちらも右手をグリップに軽く添える握り方で、右手の形の違いによって呼び方が異なる。

クローとは、英語でタカなどのかぎ爪のことで、クローグリップは右手の指先でつまむようにパターを持つ。

一方のソーグリップは、人差し指から小指の4本の指の中央部分と親指で挟むようにしてパターを持つ。ソーとは英語でノコギリのことで、右手の形がノコギリに似ていることが由来。クローグリップもソーグリップも左手は通常のグリップと同じように握ることは共通している。

右手をこのような変則グリップにする理由は、右手(利き手)の使い過ぎを抑えるためだ。

多くの人が普段の生活では使い慣れた利き手を使っており、その器用な利き手がインパクトの瞬間に無意識に反応して、プッシュアウトや引っ掛けのミスパットを誘発してしまうことがある。

シビアな状況でプレーをするプロは、肝心の場面でこのような意図しない動きが出ないように、右手のグリップを工夫しているのだ。

右手一本の練習で上半身主導の感覚を身につける

右手(利き手)がストロークの邪魔をしてしまう人にとって、クローグリップやソーグリップは有効な握り方だが、パッティングで右手を使う意識が強い人は、パターの動かし方がわからなくなるかもしれない。

そこで、今回は右サイドを使わずに、体の動きでストロークするための練習法を紹介しよう。

練習法は右手だけでクローグリップかソーグリップでパターを持ち、空いている左手で右上腕部の外側を押さえて右わきを締める。その状態で手先を使わずに上半身主導でストロークを行うという練習だ。

この練習ドリルは、クローグリップやソーグリップを検討している人はもちろん、普段ノーマルグリップにしている人も、自分のストロークをチェックするために取り入れてほしい。

この状態でいつもと同じようにボールが打てる人は、体でパターをコントロールできている。

しかし、パターヘッドの動きがコントロールできず軌道や打点がブレる人は、普段のパッティングで右手の動きに頼っている可能性がある。

変則グリップでは右手でパターをしっかりと握ることができないため、右の手先だけではパターをコントロールすることが難しい。

右サイドはパターを持ったままの状態を維持し、体の動きによって動かされるイメージを持つことで毎回同じ動きをしやすくなる。

クローグリップやソーグリップは、右手の向きを変えることでヘッドを動かしやすくなるため、フィーリングを活かせるグリップだと思っている人もいるかもしれない。

もちろん、そのような面もあるが、感覚を生かすには再現性の高い動作ができることが大前提となる。体の動きでストロークをコントロールしたうえで、右手の感覚や動かしやすさを追求するといいだろう。

無意識に余計な動きをしてしまう右手の動きを抑えることができれば、パッティングの再現性が高まってミスも減るはずだ。

上半身主導でストロークする感覚を身につけながら、クローグリップやソーグリップを取り入れてみてはどうだろうか。

動画解説はコチラ

■連載【吉田洋一郎の最新ゴルフレッスン】とは
世界No.1のゴルフコーチ、デビッド・レッドベターの愛弟子によるゴルフレッスン。多くのアマチュアゴルファーを指導する吉田洋一郎コーチが、スコアも所作も洗練させるための技術と知識を伝授する。

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吉田洋一郎の最新ゴルフレッスン

世界No.1のゴルフコーチ、デビッド・レッドベターの愛弟子によるゴルフレッスン。多くのアマチュアゴルファーを指導する吉田洋一郎コーチが、スコアも所作も洗練させるための技術と知識を伝授する。

TEXT=吉田洋一郎

PHOTOGRAPH=小林司

COOPERATION=取手桜が丘ゴルフクラブ

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