フェラガモ(Ferragamo)のアイコニックなプロダクトを通して、イタリアのクラフツマンシップを再解釈するプロジェクト「Legends,Reimagined」。その第一章として選ばれたのが、メゾンの製靴技術を象徴する名作「トラメッザ」だ。独自構造と哲学に裏打ちされた一足の魅力を、改めてひも解く。

フェラガモ「トラメッザ」を名作たらしめる、独自のレザー構造
フェラガモの革靴のなかでも、エグゼクティブ層を中心に高い支持を集める最高級ライン「トラメッザ」。ミッドソールにレザーを用いることで生まれる、しなやかな返りと快適な履き心地が特徴だ。
中間に厚手の革を挟むことで足型になじみやすく、履き込むほどに持ち主の足にフィットしていく。この製法は、靴づくりをオリジンとするブランドだからこそ実現できる、フェラガモの真骨頂といえる。
「トラメッザ」という名称は、その構造に由来する。インソールとアウトソールの間に挿入される、厚みと柔軟性を備えたレザー層──これが「トラメッザ(中間)」と呼ばれるパーツだ。
一般的なグッドイヤー・ウェルト製法では、このミッドソール部分にコルクが使われることが多い。だがトラメッザでは、そこにあえてレザーを採用。体重の負荷を均等に分散し、履き込むほどに革が足の形を記憶するため、持ち主だけの一足へと育っていく。

さらに、足のアーチを支えるスチール製シャンクは、1920年代にサルヴァトーレ・フェラガモが特許を取得した構造。重厚なつくりでありながら、歩行時にはしなやかで自然な推進力を感じさせる履き心地を実現している。
アッパーとソールはダブルステッチで縫い合わされ、インソール、ガード、アウトソールの3層のレザーを組み合わせた堅牢な構造を採用。オックスフォードやモカシン、ダブルモンクといったクラシックなデザインをベースに、木型の上で成形されるカーフスキンのレザーソールは、一足ずつ丁寧に仕上げられる。
奇をてらわず、構造と素材の完成度で語る端正な佇まい。これこそがトラメッザの美学だ。
また、ソールはステッチごと交換できるため、足に馴染んだインソールとトラメッザ層を残したまま、修理を重ねて履き続けることができる。一足を長く使うという思想が、製法そのものに組み込まれている。
フェラガモのヘリテージと革新が凝縮されたトラメッザは、流行に消費される靴ではない。時間とともに完成へと近づいていく革靴である。トラメッザを選ぶということは、本物を見極め、人生に寄り添う一足を手に入れるという選択なのだ。
問い合わせ
フェラガモ/フェラガモ・ジャパン TEL:0120-202-170



