インテリアに溶けこみ、置かれるだけで目を奪う。品格を宿す靴と鞄は履く・持つを超え、エグゼクティブの日常に凛とした余韻を添える。シューズ編。人気スタイリスト・野口強による連載「The character of G」。

1.ジョンロブ|名品「スミス」に宿る、反骨のエレガンス
1980年代のスカとパンクムーブメントの刺激が匂い立つダービーシューズの名品「スミス」に、新素材ブリストルハイドが登場。毛足のある表革にアブストラクトパターンを配した面持ちが、大胆かつ洗練されたムードを足元に添えるこの1足。格上の上質感は十分にありつつも、どこか反骨のスピリッツを感じさせる、攻めた佇まいが痛快だ。

2.エルメス|軽やかな品格を纏う、都会のヘビーデューティ
モカシン構造のクラシカルなアッパーは、タイムレスなベージュカラーのヴォー・ヴェロア仕立て。レザーとツートーンカラーのEVAソールを採用しているので、ヘビーデューティな見た目よりも、ずっと軽やかで快適な履き心地であるのも嬉しいポイントに。適度なボリュームとモダンな面持ちが、カジュアルスタイルを格上げしてくれるのは確実だ。

3.ディオール|クチュールの記憶を宿す、エレガントローファー
フォーマルシーンの足元を彩るエナメルスリッポンを、カジュアルなローファー型で形成。さらにトゥをシルクサテンのボウで包み、クチュールメゾンのDNAを感じさせる1足に。ドレスな装いに合わせるのはもちろんのこと、モードなツイストを活かし、シンプルなスタイリングのスパイスとして足元に添えるのも一興だ。

4.グッチ|優雅な1歩を誘う、美しいフォルム
マットな質感が上質と滑らかさを物語る、グリーンスエードのレザーソールミュール。アッパーにはブランドのアーカイブシンボルでもあるゴールドカラーのホースビットがアタッチされ、眉目秀麗なトゥのフォルムにシックにマッチ、足元に優美な充足感を授けてくれる。長距離線の機内や出張先のホテルでの内履き用にしても、優秀な1足。
