GOURMET

2026.06.16

フレンチ×和、独創の一皿。軽井沢の隠れ家レストラン「無彩庵 池田」

淡くて詩的で余韻のある料理、木々と一体感のある店内。そんな感性豊かなレストランが、軽井沢にはある。腕利きのシェフが紡ぐ、美しい感動のひと皿を求めて──。今回は、中軽井沢の創作フレンチ「無彩庵 池田」を紹介する。【特集 偏愛リゾート軽井沢&熱海】

「無彩庵 池田」の料理
「天龍鮎のコンフィ セミドライトマトとタップナード」(料理はすべて¥13,200〜のコースより)。手前は鮎出汁で炊いた夏わらびの餅。器は陶芸家でもあるマダムの作品。

和と仏が響き合う、滋味深き池田昌章の創意の食卓

名店が軒を連ねる塩沢通りの「無彩庵 池田」は、創意に満ちた1軒。苔むした浅間石の塀の先には緑と苔庭が広がり、心安らぐ時間が流れる。

もとは名店「エルミタージュ・ドゥ・タムラ」の姉妹店「無彩庵」として開業したが、この店で8年にわたりシェフを務めた池田昌章氏が2011年に譲り受けた。以降、少しずつ池田夫妻の手が入り、ステンレスのカウンターバックに窓外の緑と照明が映る空間に、職人の手仕事の温もりが加わった。

フランス料理をベースとしたコースの土台にあるのは、フレンチの名店や和食店での研鑽など、池田氏がジャンルを横断して培った感性だ。食材や技法を日本のものへ置き換える発想が真骨頂で、例えば酢の代わりに木曽の保存食・すんき漬け、アンチョビの代わりに鮎のうるかを用いる。異なる文化を無理なく結びつける手腕に、シェフの個性が光る。食材は、以前は長野県産に絞っていたが、2026年から能登の魚介を加え、常連を飽きさせぬ進化を続ける。

2026年4月に始まった新ランチ「信州の恵 小皿料理と温かな一皿」も好評だ。信州野菜を中心とした季節の小皿をお盆にまとめた滋味深い内容で、肩肘はらずにこの店の美意識に触れられる。

無彩庵 池田/MUSAI-AN IKEDA
住所:長野県北佐久郡軽井沢町長倉1891-50
TEL:0267-44-3930
営業時間:11:30~12:30最終入店、17:30~19:30最終入店
定休日:月・火曜(祝日の月曜は営業)※1~3月は不定休
座席数:18席
料金:ランチ¥3,800~、ディナー¥13,200~
※要予約

【特集 偏愛リゾート軽井沢&熱海】

この記事はGOETHE 2026年7月号「総力特集:偏愛リゾート最前線!」に掲載。▶︎▶︎ 購入はこちら

TEXT=小松めぐみ

PHOTOGRAPH=田村浩章

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