淡くて詩的で余韻のある料理、木々と一体感のある店内。そんな感性豊かなレストランが、軽井沢にはある。腕利きのシェフが紡ぐ、美しい感動のひと皿を求めて──。今回は、中軽井沢のフレンチ「エルミタージュ・ドゥ・タムラ(Hermitage de Tamura)」を紹介する。【特集 偏愛リゾート軽井沢&熱海】

軽井沢の四季を味わう、大塚哲也が受け継いだ名フレンチ
別荘地の緑の中に静かに佇む「エルミタージュ・ドゥ・タムラ」は、2000年に創業した軽井沢を代表する名店だ。扉を開けば、作家の故・水上勉氏の別荘を生かした趣深い空間が広がる。
シェフの大塚哲也氏は、創業者・田村良雄氏の弟子。2017年に店を継ぎ、師の味と理念を受け継ぎながら、季節を尊び、より洗練されたひと皿へと磨き上げてきた。変えなかったのは、この土地の四季を皿に映す姿勢。変えたのは表現の細部だ。象徴的なのが、先代から続く夏の名物「白桃の冷製スープ」。凍らせた桃を器に仕立てる趣向はそのままに、香りづけは桃のリキュールから、県産のバラと水で作るシロップへ。桃本来のみずみずしさと、ほのかな甘みが際立つ。ファンの多い「天竜川泳ぎ稚鮎のフリチュール」も健在。揚げたての稚鮎は、特有の心地よい苦味があり、夏の清流を思わせるひと皿だ。
一方、シンプルを信条とする大塚シェフの美学がよく表れるのが、「ブルターニュ産オマールブルーポワレ」。活オマールの力強い旨みを生かし、常連からの支持も厚い。この店の四季折々の魅力を知ると、季節が巡るたび、軽井沢へ通いたくなる。
エルミタージュ・ドゥ・タムラ/Hermitage de Tamura
住所:長野県北佐久郡軽井沢町長倉820-98
TEL:0267-44-1611
営業時間:11:30~L.O.13:00、17:30~L.O.19:30
定休日:月・火曜、ほか不定休あり ※GW・夏季変則営業。11~6月は週3日休業。
座席数:31席
料金:ランチ¥24,200、ディナー¥26,400
※要予約
この記事はGOETHE 2026年7月号「総力特集:偏愛リゾート最前線!」に掲載。▶︎▶︎ 購入はこちら





