皿は思想を語る時代へ。生産者の営みと料理人の技が交差し、食は単なる嗜好を超えて文化として立ち上がる。その最前線にある2軒のイタリアンから、今回は東京・西麻布の「CAiTO(カイト)」をご紹介しよう。

生産者と素材への敬意が醸しだす料理の品格
2026年2月に西麻布の地下に誕生したのは、志ある国内生産者の素材を余すことなく活かす劇場型カウンターイタリアン。広々としたオープンキッチンと客席の間には、食材や料理を披露するためのカウンターが設けられ、温かなスープを飲む間にその日の食材のストーリーが静かに語られる。
一斉スタートのおまかせコースは約12品。シェフの内田恒太氏は大阪や都内の人気店で研鑽を積んだ実力者で、「いい素材は過度に飾らず、その奥底にある力強い美味しさを引きだす」ことを信条とし、五感に訴える素材のみを用いる。前半には、国内屈指の職人の水牛モッツァレラやフォアグラのカンノーリ、切り立ての群馬県産無添加生ハムとフリットがテンポよく続く。
生産者の思いを皿に託す姿勢は一貫している。相模湾の神経締めの魚は炭火で焼き、水牛モッツァレラの副産物である乳清の酸を活かしたソースを添える。東松島産の牡蠣のリゾットは、牡蠣の殻からとった出汁と昆布で炊き上げ、滋味を凝縮。2種の炭で焼く鴨には、ガラから引いたフォンを赤ワインで煮詰めたソースがより添う。生産者と素材への敬意が、コース全体に品格をもたらしている。
CAiTO/カイト
住所:東京都港区西麻布1-4-22 PRESTIGE 西麻布 B1
TEL:03-6432-9950
営業時間:土曜のみランチ12:00〜、ディナー18:30〜(一斉スタート)
定休日:日曜、他不定休あり
座席数:カウンター8席
料金:ランチ(土曜)¥13,200、ディナー¥20,900
※サービス料別、要予約
Instagram:@caito.nishiazabu





