人間はあらゆる時間軸のなかで生きている。さまざまなライフシーンに似合う時計を選ぶことは、限られた時間を謳歌するために必要なことだ。ビジネスウォッチ編。【特集 人生を豊かにするLUXURY WATCH】

ビジネスウォッチは名刺以上に自分を語る
ビジネスの場では、時計は重要な小道具になる。スーツに合わせれば着こなしを完璧にしてくれるし、カジュアルなスタイルであるなら時計がその人の信頼感を高めてくれるかもしれない。時計をつけるということは時間を意識して行動できるという証明にもなるし、当然どういう時計を選ぶかが、自分自身のスタイルやセンスを語ることにもなる。
特にスマートウォッチを選ぶ人が増え、時計をしないという考え方も市民権を得ている状況だからこそ、何を選ぶかが非常に大きな意味を持ってくる。
かつてのビジネスウォッチであれば、薄型の3針時計というのがセオリーだった。それはシャツの袖口に干渉しないという大前提があったからだ。しかしカットソーやポロシャツなど、ビジネスファッションの幅が広がってくるにつれて、ビジネスウォッチに対する考え方も多様化している。何を選んでも不正解ではないが、相手からセンスがよいと印象づけられるに越したことはないだろう。
自分の趣味を語ったり、美意識が見えたり、こだわりを感じさせたりと、相手の興味を引きつける“撒き餌(まきえ)”となればしめたものである。
1.オメガ|シーマスター プラネットオーシャン
600m防水というハイスペックのダイバーズウォッチながら、ヘリウムガスエスケープバルブがなく、ケース径は42mmとスーツスタイルとも相性のよいサイズ。高精度と高耐磁を両立したマスター クロノメーター認定ムーブメントを搭載し、実用時計として極めてハイレベル。

2.クレドール|Kuon GCLX995
日本の匠の技を表現するクレドール。海面が止まった「凪」をテーマにしたモデルで、深い艶のダイヤルにネイビーのカラーセラミックを採用。レーザーで彫りこみ塗料を重ね入れたインデックスの繊細な表情も美しく、凛とした雰囲気を醸す。

3.グラスヒュッテ・オリジナル|パノマティック ルナ
ドイツ高級時計文化の正統な継承者であるグラスヒュッテ・オリジナル。その旗艦モデルは、黄金比から導きだされた非対称なレイアウトが特徴。高級感と存在感を両立しており、シャツの袖口から見えるだけでも自分らしさの演出となる。

4.ロンジン|ロンジン マスターコレクション
1832年に創業し時計産業の近代化に寄与したロンジン。一貫してエレガントな時計をつくってきた歴史を表現するマスターコレクションは、リーフ針や視認性に優れるアラビア数字など、優美さと機能性を併せ持ち誰にでも使いやすい時計に仕上げる。その普遍性が魅力だ。

5.ショパール|L.U.C 1860
創業年を冠したドレスウォッチで、仕上げの美しいCal.L.U.C 96.40-Lを搭載する。深いブルーのダイヤル色は、本社工場の近くを流れるアリューズ川から着想を得たもの。ケースは厚さ8.2mmと薄く、シャツと干渉しない。

6.レイモンド ウェイル|ミレジム スモールセコンド
手の届きやすいプライスゾーンながら、レトロな王道デザインで人気のミレジム。このモデルはクリーム×ブラックのツートーン配色やアラビア数字のインデックスで知的な顔に仕上げた。ケース厚も10.25mmと比較的コンパクトで、シャツの袖口になじむ。

7.フレデリック・コンスタント|クラシック カレ ムーンフェイズ オートマチック
王道でありながら手首に確かな存在感をもたらす長方形ケースは、1920年代のパリで生まれたデザイン様式アールデコの普遍的なスタイルを踏襲。カレンダーはない代わりにムーンフェイズを搭載し、ロマンティックな時を刻む。

8.エルメス|スリム ドゥ エルメス スケレット リュンヌ
2021年にデビューした薄型のドレスウォッチをスケルトン化し、10時位置にマイクロローターが回転する様子を鑑賞可能。6時位置にはダブルムーンフェイズ機構が収まり、ロマンティックな時を表現。ブルーとシルバーのコントラストで時計に立体感を与える。
9.パルミジャーニ・フルリエ|トリック クロノグラフ ラトラパンテ プラチナ アニヴェルセール
ブランド立ち上げ30周年を記念したモデルで、職人による槌目(つちめ)仕上げのダイヤルには、アガベ・ブルーの配色を取り入れた。ふたつの対象を同時に計測できるスプリットセコンド式のクロノグラフを搭載し、機構もハイレベルだ。世界限定30本。

右:パルミジャーニ・フルリエ「トリック クロノグラフ ラトラパンテ プラチナ アニヴェルセール」自動巻き、Ptケース、径42.5mm。¥25,740,000(パルミジャーニ・フルリエ/パルミジャーニ・フルリエ pfd.japan@parmigiani.com)
この記事はGOETHE 2026年8月号「総力特集:人生を豊かにするLUXURY WATCH」に掲載。▶︎▶︎ 購入はこちら

