最上ブランドの頂点にして、世界に唯一無二。トップランナーのために仕立て、創造されるスペシャルワンなクルマと時計。走りと時が交差する、超絶美を纏ったマスターピースを追う。今回は、パテック フィリップのオーダーウォッチ「グレーブス・ウォッチ」を紹介する。【特集 最幸の贅沢】

時計コレクターの夢は今も美しき伝説となる
スイス屈指の技巧派パテック フィリップ。その歴史を紐解くと、20世紀初頭にあのコレクターの注文から生まれた伝説のオーダーウォッチにたどりつく。彼の名はニューヨーク生まれの銀行家ヘンリー・グレーブス・ジュニア。美術蒐集家であり、美しいパテック フィリップの懐中時計も愛好した。彼が注文し1933年に完成した懐中時計「グレーブス・ウォッチ」は、当時世界で最も複雑な時計で、なんと24の複雑機構を搭載していた。時計の表面には時刻やカレンダーを、そして裏面にはニューヨークの夜空を表現する天空星座図が収まるという芸術的な表現でも高く評価された。
卓越した技術と美的技法を用いた時計は、すべてが前例のないチャレンジとなる。その実現はとても困難だが、技術レベルを格段に引き上げることになる。時計愛好家の情熱と、それに負けないくらい熱いパテック フィリップの時計師たちとのセッションだけが、時計技術と審美性を磨くのだ。
オーダーウォッチは、単なる贅沢な趣味ではない。時計文化に敬意を持ち、技術に対する深い理解があるからこそ実現可能な知的な遊びなのである。
この記事はGOETHE 2026年4月号「総力特集:人生を変えるモノ&コト 最幸の贅沢」に掲載。▶︎▶︎ 購入はこちら





