270年近い歴史を持つ時計の名門ヴァシュロン・コンスタンタン。実はスイスの本社には、その長い歴史を彩ってきた貴重なアーカイブが多数保管されているという。あまりお目にかかることのないこれらのタイムピースが、このたびSALON 1755 GINZAにて披露される。一般展示に先立ち、そのラインナップの一部をご紹介する。
20世紀に発表されたヴィンテージピースが“来日”
スイスきっての老舗であるヴァシュロン・コンスタンタン。創業260余年の長きに渡るノウハウを駆使し、メゾンは今日も時計製造技術の研鑽に余念がない。
しかし、新たなタイムピースを作り出すだけがこの歴史あるメゾンの仕事ではない。スイス・ジュネーブの本社では、ヘリテージ部門の専門家がオークションなどを利用し同社の歴史的なヴィンテージピースを積極的に収集する活動を行っている。
それらのタイムピースは、ヴァシュロン・コンスタンタンの華麗なる歴史を、実物にて示す大切なアーカイブ。状態の良いものを吟味するだけでなく、完璧な機能・外観に復元、維持することがその専任スタッフには求められている。そのため熟練の時計師たちによって修復・調整が施された20世紀のヴィンテージピースを集めたコレクションなのだ。
今回、ヴァシュロン・コンスタンタンは、「レ・コレクショナー展」と銘打ち、銀座にてそのコレクションを特別公開するという。
会場となるSALON 1755 GINZAは販売店であるブティックとは異なり、同社の顧客にメゾンの世界観とホスピタリティを具現化した時計愛好家のための特別なスペースだ。日本では、来る2024年の6月末より、久しぶりとなる「レ・コレクショナー展」を開催する。
そこで、今回の展示会のために厳選されたコレクションの一部を、イベントに先立ち公開。高度な機能はもちろん、創業よりアーティスティックな造形美を誇るヴァシュロン・コンスタンタンのタイムピース。その貴重なヴィンテージ コレクションを、ぜひご覧いただきたい。
6時位置にスモールセコンドを擁したシンプルかつ王道の三針式懐中時計。シルバーグレイン仕上げの文字盤には、ホワイトゴールド製のアラビアンインデックスとアルミニウム製の時分針が配される。実はケース素材にもアルミニウムを使用。薄仕立ての機械と相まって重量は約18gと驚くほどに軽量。
1972年6月の「Prestige de la France (フランスの威光)」賞の受賞を記念して製作された「1972」の系譜を継ぐモデル。アシンメトリックなケースは18Kイエローゴールド製。文字盤の12時位置のマルタ十字のみというミニマルな美しさと、アーティスティックな非対称デザインの融合が実にスタイリッシュだ。
クラシックなテイストを放つツインダイアル式のクロノグラフ。3時位置のスモールカウンターはクロノグラフの30分積算計、そして9時位置にはスモールセコンド。サンバーストサテン仕上げの文字盤にはバトン型インデックスと、外周部分にタキメーターとテレメーターが配され機能的にも充実。
1950年代初頭に発表され、その外観が当時イタリアで販売されていたスイス製チョコレートを連想させることにちなみ「チョコラトーネ」という愛称がついた本モデルは、サンバーストサテン仕上げの文字盤に加え、8個のダブルファセットと4個の台形インデックスがポイント。60年代の打ち出しながら、18Kピンクゴールドケースはモダンな大振りサイズ。ルビー製ボールベアリングを組み込んだ、特許取得の自動巻き機構を搭載。
「レ・コレクショナー展」
期間:2024年6月29日〜7月9日
会場:ヴァシュロン・コンスタンタン SALON 1755 GINZA(東京都中央区銀座7-8-8)
問い合わせ:0120-63-1755
営業時間:12:00〜20:00
※会期中は予約なしで来場可能。問合せはこちら