2023年秋、ヴァシュロン・コンスタンタンはドバイにて、新作となる「レ・キャビノティエ - レシ・ドゥ・ヴォヤージュ(旅の見聞録)-」シリーズを発表した。なかでも、「レ・キャビノティエ・アーミラリ・トゥールビヨン – アールデコ様式への賛辞 – 」は、1920年代のアメリカの自由で強烈な創造性に敬意を表した唯一無二のタイムピースである。
アメリカとの歴史的な関係性を体現する時計
1755年の創業以来、一度も途切れることなく歴史を歩んできた名門ウォッチメゾン、ヴァシュロン・コンスタンタン。
同ブランドが2023年11月に発表した「レ・キャビノティエ・アーミラリ・トゥールビヨン – アールデコ様式への賛辞 – 」は、1920年代のアメリカ・ニューヨークを象徴するアールデコ様式をモチーフとしたユニークピースだ。
「レ・キャビノティエ」とは、一点物の時計製作やパーソナライズを行う時計のビスポークのこと。実に3世紀にわたって培ってきたヴァシュロン・コンスタンタンの知見、創造性や情熱など、時計に関する最高峰の専門技術を結集して生みだされる時計はまさに唯一無二であり、選ばれた者のみに許された究極のサービスといえる。
「レ・キャビノティエ」で製作された時計が一般に向けて公開されることはほとんどない。しかし、そこで用いられた技術や機構、装飾を搭載した時計をつくり、コレクションとして発表することがある。「レ・キャビノティエ・アーミラリ・トゥールビヨン – アールデコ様式への賛辞 – 」もそのうちのひとつだ。
ヴァシュロン・コンスタンタンは1832年、ニューヨークに拠点を構えたことをきっかけにアメリカを最重要マーケットのひとつとして位置づけ、密接な関わりを続けてきた。
「レ・キャビノティエ・アーミラリ・トゥールビヨン – アールデコ様式への賛辞 – 」は、そうしたアメリカとの歴史的な結びつきに敬意を表したモデルとなっている。
まず目を引くのが、ドーム型のサファイアクリスタルで覆われた大きなアーミラリ・トゥールビヨン(2軸の立体トゥールビヨン)。60秒で1回転するふたつのアルミニウム製キャリッジを重ね合わせた構造が特徴的で、毎時1万8000回振動で鼓動するこの調速機構にはスモールセコンドが配されている。
ダイヤルの右半分には、半円で時分を示すレトログラードを搭載。時間はローマ数字、分にアラビア数字で表示され、時針は12時間、分針は60分で半周すると元の位置に戻り、それを繰り返すという独特の機構だ。
一方、ムーブメント裏側には20世紀初頭のニューヨークの高層ビルの装飾を彷彿とさせるアールデコ様式のデザインを、熟練の彫金師がすべて手作業で施している。
また、自社開発のキャリバー1990はジュネーブ・シールが刻印され、4件の特許を新たに取得。57の複雑機能を搭載し、世界で最も複雑なタイムピースともいわれるレ・キャビノティエ・ウォッチ「リファレンス57260」 から派生した一部の技術開発を取り入れている。
ヴァシュロン・コンスタンタンが誇る、唯一無二のハイウォッチメイキング。「レ・キャビノティエ」はまさに、その神髄が最も色濃く凝縮されたコレクションなのだ。
問い合わせ
ヴァシュロン・コンスタンタン TEL:0120-63-1755