VANQUISHや#FR2など、仕かけるアパレルブランドを次々と大成功に導く男、石川涼氏。そんな気鋭の起業家は趣味である時計蒐集においてもケタ外れ。超激レア時計を何本も所有する、ウォッチコレクターだ。
VANQUISH、#FR2、アパレル業界に旋風を巻き起こすカリスマ経営者
アパレル業界の風雲児としてその一挙手一投足が注目を集める起業家、石川涼氏。2004年に立ち上げたアパレルブランド、VANQUISH(バンキッシュ)は、渋谷の若者を中心に爆発的なヒットを記録。その後いわゆる「109ブランド」としては史上初めて、JCW(日本ファッションウィーク)に参加するなどの快挙も成し遂げた。
石川氏は、2014年に#FR2(エフアールツー)というブランドをローンチさせ、現在はその事業発展のため日々奔走。スタート当初はインスタグラムを中心に展開していた#FR2だが、近年はリアル店舗の出店を進めている。
「今は都市部に出店し広めていくスタイルではなく、あえて地方の観光地にお店を作り、そこでしか買えない限定アイテムを主に販売しています。国内では東京はもちろん関西や九州、沖縄など11店舗を構え、海外展開も順次進めているんです。既にバンコクと香港にはお店があり、4月中にロンドン店もオープン予定。実はシンガポールにも出店が決まっていたのですが、パンデミックによってキャンセルに。マーライオン近くの立地だったので、とても楽しみにしていたんですけどね」
ロレックスは時計趣味の原点
石川氏はファッションの他、クルマや時計、アート、スニーカーにも造詣が深く、こと時計に関してはかなりレアな逸品を多数所有しているという。
そこで今回は、若いころから現在にいたるまで継続的に蒐集しているロレックスを中心に、希少な時計コレクションを見せてもらった。
ロレックスの「エクスプローラー」は、石川氏の時計趣味における原点となる一本だ。これは30歳代中頃に手に入れた「Ref.1016」のミラーダイヤル。最初に立ち上げたブランド・VANQUISHが軌道に乗ってきた時期に手に入れたものだという。
「実は『エクスプローラー』は、25歳のときにも一度手に入れています。自身の独立を記念し、何か特別なアイテムが欲しくて。その時計もまだ手元にありますが、これはさらに余裕ができたタイミングで買い足した一本。シンプルな3針モデルで、とても気に入っています」
「エクスプローラー」に始まり、徐々にレアなロレックスのモデルに食指を動かしていった石川氏。いわゆる“ダブルネーム”モデルも、多数所有している。
「このティファニーの『デイデイト』モデルは、ブレスレットを含めて金無垢。個人的にはケースはステンレススチールよりもゴールドが好みですね。資産価値もありますし」
マニア垂涎の「デイトナ」も所有。これはBamford Watch Department(バンフォード ウォッチデパートメント。以下BWD)と藤原ヒロシ率いるFragment Design(フラグメントデザイン)のコラボモデルで、なんと世界限定15本の超レアタイムピースだという。
「何やらすごい『デイトナ』がリリースされるという噂を聞き、居てもたってもいられずBWDの本社があるロンドンまでひとりで行きました。ロクに英語もできなかったので、いろいろと苦労しましたが(笑)。本社でジョージ(ジョージ・バンフォード氏/BWD創業者)が対応してくれて、彼と一緒にオーダー画面を見ながら注文したのを覚えています」
その他の超絶ウォッチコレクションは、後編で紹介!