連載「ヴィンテージウォッチ再考」」の第23回は、ロレックス「コスモグラフ デイトナ Ref.16520」を取り上げる。
ヴィンテージロレックス「コスモグラフ デイトナ Ref.16520」
デザインの刷新を始め、ケース径を40mmまで拡大し、ロレックス初のクロノグラフムーブメントの自動巻化(エボーシュのハイビートムーブメントの仕様を毎時3万6000回から毎時2万8800回に変更)、リューズガートの採用など、手巻き時代のデイトナと全く違うスタイルを提案することで今日の現行モデルの礎を築いた。
「Ref.16520」には手巻きデイトナにはない魅力があり、多くのロレックスファンを虜にしている。
1991年製のN番は通称「逆6」と呼ばれ、6時位置のインダイヤルが6の文字が逆さまになるマーク4ダイヤル、マーク5ベゼル、夜光塗料がオールトリチウム、シングルバックルと初期頃の「Ref.16520」ならではのディテールが満載だ。
一部の個体は価格が1000万円を超えるほど高騰しており、年々入手が困難になっている「Ref.16520」だが、時計好きなら是非とも手に入れたい逸品だ。
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■連載「ヴィンテージウォッチ再考」とは
インターネットやSNSの普及からあらゆる時代の時計が簡単に入手できるようになった。そうはいったところで、パーツの整合性や真贋の問題が問われるヴィンテージウォッチの品定めは一筋縄ではいかない。本連載では、ヴィンテージの魅力を再考しながら、さまざまな角度から評価すべきポイントを解説していく。