PERSON

2026.02.25

部下や若者との飲み会では、どんな風に接すればいいのかわからない

2026年2月初旬に広島蔦屋書店で行われた、吉本NSCの人気No.1講師・桝本壮志氏の最新刊『時間と自信を奪う人とは距離を置く』の刊行記念イベント。地元芸人のボールボーイ佐竹氏を相方に迎え、笑いの中にも核心を突く「人生相談」は参加者たちの心を揺さぶった。その珠玉のトークの一部を特別公開する。最終回。【他の記事はコチラ

最終回/部下や若者との飲み会では、どんな風に接すればいいのかわからない
桝本 壮志/Soushi Masumoto(右)
1975年広島県生まれ。放送作家として多数の番組を担当。タレント養成所・吉本総合芸能学院(NSC)講師。王者「令和ロマン」をはじめ、多くの教え子を2024年M-1決勝に輩出。新著『時間と自信を奪う人とは距離を置く』が絶賛発売中! 桝本壮志へのお悩み相談はコチラまで。

【相談⑤】部下や若者とどう接していいか分かりません。コツはありませんか?

「最近の若いもんは……」なんて言葉をつい口にしたくなることもあるかもしれませんが、それは非常にもったいないことだと私は思っています。実は、人間は35歳を過ぎたあたりから、意識的に自分を追い込んでおかないと、どんどん「情報弱者(情弱)」になっていく宿命にあるんです。

住む場所が固まり、付き合う友人が固定され、お金の使い道までパターン化されることで、自分の中のアンテナがどんどん閉じてしまうんですね。

だからこそ私は、吉本興業の養成所(NSC)で10代や20代の若者たちと向き合うとき、常に「教える側」の講師ではなく、誰よりも「彼らから情報を吸い取る側(教えを請う側)」でいようと決めています。

彼らが熱中している新しい流行や、名前も知らないようなアーティストについて、「それは何が面白いの?」「どういうところが魅力なの?」と素直に、そして前のめりに聞くようにしているんです。たとえ自分が全く興味のないジャンルであっても、一度自分の色眼鏡を外して聞いてみる。すると、彼らの瑞々しい感性を通して、世界が違った色に見えてくることがあります。

年下の人を単なる「後輩」ではなく、自分に新しい風を吹き込んでくれる「最強の情報源」として尊重してみてください。彼らの目を通して世界を眺めるプロセスの中で、「自分はこんな新しい価値観にワクワクするんだ」という、自分一人では決して気づけなかった「知らない自分」が内側から引き出されます。これこそが、知識を詰め込むこと以上に自分をアップデートし続ける、究極の「自己投資」の正体なんです。

年下とのコミュニケーションを、上からの「指導」ではなく、未知の領域を共に見つける「共同探索」だと捉え直してみてください。教えるのではなく、共に面白がる。自分の古い武勇伝を語る時間を、相手の「好き」を深掘りさせてもらう時間に変える。

その謙虚でピュアな姿勢、いわば「後輩力」こそが、結果として若者からの深い信頼を生みます。そして何より、あなた自身のマインドを常に若々しく、クリエイティブに保ち続ける最高の秘訣になるんですよ。

TEXT=ゲーテ編集部

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