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2026.02.23

「モノを買う」から卒業し、「お金が自然と増える」。河村真木子が子どもに伝える5つのこと

外資系金融機関でキャリアを磨き、現在は国内外で総会員数2.7万人超え、“最先端の情報が集まる”と人気のオンラインコミュニティを主宰する河村真木子さん。新著『外資系金融ママがわが子へ伝えたい 人生とお金の本質』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)より一部抜粋。3回目。【その他の記事はコチラ】

「モノを買う」から卒業し、「お金が自然と増える」。河村真木子が子供に伝える5つのこと
Unsplash ※写真はイメージ

「モノを買う行為」から卒業する5つのステップ

今はミニマムが流行りで「買わないシンプル生活」が一つの価値観になっています。

贅沢も、浪費も、失敗も、いろいろ試したうえでミニマムになるのはいいと思います。

しかし20代の若いうちからミニマムにまとまると、経験や人脈も縮小傾向となり、情報も入ってこなくなってしまいます。

人生にはオプションが大事だと思いますし、選択肢があったほうが自分の納得いく人生に近づいていきます。

たとえて言うなら、肉も魚も珍味も、いろいろなものを食べた後でヴィーガンになるのはいいけれど、最初から「私はヴィーガン!」と決めてしまうのは、ちょっともったいない。そんな感じです。

私は20代から投資をしていましたが、あるとき、金融取引で短期的にお金を増やそうと考えるのをあえてやめて、「お給料をどう使うか」、つまり「使い方を考えること」に切り替えてみました。

それは、自分自身の心と向き合うことでもありました。

当時の私は、ごく普通の若い女性のようにモノを買っていました。それはそれで、選択肢を広げることにはなったので、後悔はしていません。

ところが、「お金をどう使うか」をひたすら考えてみると、自分の価値観や人生観が浮き彫りになってきたのです。

そのとき、私は気がつきました。「モノは飽きる」と。

モノを買うと、その瞬間は「欲しい」という気持ちが満たされますが、いずれは飽きてしまう。

気持ちが冷めるモノに投資して、何が残るんだろう?

モノはもう買うまいーーところがそう思い至っても、買い物というのは時間をかけずに欲求を満たせる、「手軽な手段」でもあります。

したがって、そう簡単にはやめられないのが人間の習性というもので、私は次のようなスモールステップで進むことにしました。

ステップ①1つ買ったら1つ捨てる

私が実行したステップは平凡で、「1つ買ったら1つ捨てる」。

「今のところ捨てるものはない」と思っていても、何か買ってしまったら、無理をしてでも捨てる、譲る、売るなりしました。

これは子どもにも教えやすいのでおすすめです。

「おこづかいで新しいペンを買おうかな」というとき、「必ず、今あるペンを1本捨てなければならない」と思えば慎重になります。年齢が上がるにつれ、メイク道具や服やバッグなど、モノが急激に増えていくので、「1つ買ったら1つ捨てる」というルールがあると、部屋がカオスにならずにすみます。

モノが増えると、部屋のスペースが減ります。最初は少しでも、いつしかジワジワ占領されてしまうのです。

1つ買ったら1つ捨てるルールをいざ実践してみると、「今まで、自分ではなくモノに部屋の一部を使わせていたんだな」とつくづく実感。

東京の家賃・不動産価格は決して安くありませんから、「1平米あたりの不動産価値が減る」と感じると、自然に1つ買わなくても1つ以上のモノが減らせるようになっていきました。

ステップ②リセールバリューの低いモノは買わない

私が「モノには飽きる」と遅まきながら気づいた2000年代半ば、すでに高級腕時計など、リセールバリューがあるラグジュアリー商品は存在していました。

需要と供給で値段が決まる市場経済においては、「たとえ古いモノでも、欲しがる人さえいれば買った値段より高くなる」ということです。

今は当時よりもさらに、中古市場が成熟し、メルカリ、ラクマ、ヤフオクのような個人と個人のやりとりも活発です。

リユースの大手KOMEHYOの2025年3月期の連結売上高は前期比133%、過去5年間で約3倍の急成長を遂げています。

日本に根強い「新品信仰」は崩壊しつつあるようです。

そこでモノを購入するときは、こう考えてみるといいでしょう。

①「自分が本当に欲しいモノ、必要なモノか?」
②「いらないとなったときに、欲しがる人がいて高く売れるモノか?」

この2つのルールを徹底することで、モノに「なんとなく」でお金を使う癖を縮小していけると思います。子どもが18歳以上なら、実際にメルカリをやらせてみるのもいいと思いますし、18歳未満なら、こんなふうに聞いてみましょう。

「そのお洋服、いらなくなったら売れると思う? いくらで売れる?」

ステップ③飽きたモノを売る

もう飽きてしまった、不要になってしまった......。それでもリセールバリューがあるものについては、実際に子どもと一緒にフリマアプリをやるのも一案です。

あるいは、買取査定に行き、限られたおこづかいのなかで「いい」と思って買った服やおもちゃがいくらで売れるかを査定してもらうのも面白いかもしれません。

私自身はあまり利用していないのですが、聞くところによると「買取価格はがっかりするほど安い」とのこと。

「買取価格、たった20円!」という現実を突きつけられたとき、その子の次の買い物は、もっとシビアになるかもしれません。

単にモノを売るためならわざわざ買取店舗まで足を運ぶ意味はありませんが、「モノの価値の教育」としてなら、試してもいいと思います。

モノは飽きると気づいたとき、私は「高かったから」「好きだったから」という理由で残っていた古いブランドバッグ、車、パーティドレス、ブランド時計など、ありとあらゆるものを手放していきました。

そうすると、「身軽になる癖」がついてきます。

付け加えておくと、「買ったものをすべて絶対に売る」というわけではありません。

2004年、「自分への出産記念ギフト」として、私はパリのエルメスで真っ赤なバーキンを買いました。

当時4500ユーロだったそのバーキンは今、東京のリユース市場では円安とエル メスの希少価値も手伝って、とんでもない金額になっています。

それでも私はこのバーキンは売っていません。

「リセールバリューもあるけれど売らないほど好きなモノ」であれば、それは良いお金の使い方だと思います。

出産記念に買ったモノですから、いずれ娘に譲るつもりです。

ステップ④どうしても必要なモノは 「作り手の夢」 ごと買う

普通に暮らしていたら、ある程度のモノは必要です。服やアクセサリーは贅沢品ではなく、仕事道具という場合もあります。

そこで私はできるかぎり、知り合いや友人のネットワークから買うことにしました。

友人が情熱を注いでブランドを立ち上げ、工夫を重ねて作ったモノを買うことは、間接的にその人と共に夢を追えるということです。

実はとてもお得な形で「作り手の経験」を買う行為だと思います。

子どもの年齢で近しいネットワークがあるケースはほとんどないでしょうから、応援したいブランド、作り手のストーリーが感じられる製品など、「推し」のモノを選ぶことで、作り手が直接知り合いでなくても「夢」を買うことは可能です。

ステップ⑤サブスクも活用する

ワーカー時代、私はずっと3年ごとに車を買い替えていましたが、30代の終わりに車を持つことをやめました。運転代行、タクシー、ウーバーを活用し始めたのです。

車は維持費や駐車場代、ガソリン代がかかるので、結果として移動のコストは安くなり、人生はずっと身軽かつ豊かになりました。

所有せずに必要なときだけ使うサブスク方式も、若い世代を中心に広がりつつありますから、子どものほうが詳しいかもしれません。

家電のサブスク、服や靴やブランドバッグのサブスクもあります。

私の場合、この5つのステップで、モノを買う行為から卒業し、お金が自然と増えていきました。

年齢ごとにアレンジを加えて親子で試してみてもいいと思いますし、子どもが高校生くらいなら、このやり方をそのまま伝えても役に立つと思います。

河村真木子/Makiko Kawamura
1976年奈良県生まれ。父の転勤に伴い、10歳~15歳をシンガポールで過ごし、1992年に帰国。大阪府の公立高校に入学したものの、1994年、単身でアメリカに渡り、ロサンゼルスのLe Lycee Francaise de Los Angels高校に編入。1996年同校卒業後、関西学院大学に入学するも自主退学し、再び渡米。コミュニティカレッジを経てUCバークレーに編入し、2000年に卒業。外資金融機関などでキャリアを積んだ後、2021年、オンライン事業Holland Village Members' Clubを設立。著書に『外資系金融ママがわが子へ伝えたい 人生とお金の本質』『超フレキシブル人生論 ”当たり前“を手放せば人生はもっと豊かになる』他。現在は、会員制Holland Village Private Caféの運営も手がける。

TEXT=河村真木子

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