ATSUSHIの復帰を経て再びEXILEが動きだす。メンバーがそれぞれに知見を深めて発揮する集合知。そして、EXILEと後輩たちが「EXILE TRIBE」の一員として巡らせてきた夢のかたち、LDHのパーパス「Circle of Dreams」に迫る。TAKAHIRO編。

生き様から生きがいへ
TAKAHIROがEXILEに加入して、2026年で20年になる。気づけばグループで3番目の古株になっていた。その間、「変化を進化に変えてきた」と自負するが、ATSUSHIのソロ活動専念(2020年)はさすがに大きな試練だったと振り返る。
「EXILEがどうなるのかという不安はもちろんありましたが、『終わりだ』と思ったらそこで自分に負けてしまう。かなり気合いを入れ直しました」
Mr. EXILEとも言われるATSUSHIの不在により、大切なことに気づかされた。
「ATSUSHIさんに頼りっぱなしではいけない、EXILEと音楽、自分自身にしっかりと向き合わなければいけないなと。みんながEXILEを“仕事”ではなく“自分事”として、自分の人生の一部として、前のめりに向き合うようになりました。雨降って地固まると言うのもなんですが、楽しいEXILE人生だなと感じています」
EXILEの活動が止まっていたこの数年間、ソロ活動もしていたTAKAHIROには密かなミッションがあった。それは、ひとりでもEXILEの歌を歌い続けること。
「客観的に見て、『EXILEの曲を輝かせ続けられるのは自分しかいない』という責任感や使命感が少なからずありました。でもそれ以上に、自分がEXILEの歌を歌いたかったんです。EXILEの歌は僕の青春ですし、僕がEXILEのファンなので。ソロライヴやフェスで、『皆さん聴きたいですよね? 俺ひとりですけど、よかったら盛り上がりません? 俺も歌いたいですし!』という気持ちで一生懸命に歌いました」
「Choo Choo TRAIN」や「Rising Sun」を、TAKAHIRO色に染めたロックアレンジでカバーしたところ、イントロだけで爆発的な盛り上がりを見せた。
「大袈裟に言うと、僕が歌わなくてもいいんじゃないか? というくらい(笑)。楽曲にパワーがありますし、皆さんと育ててきた歴史やそれぞれの思い出もあるので、すごく喜んでいただけました。新曲『Get-go!』も、これからファンの皆さんと育てていきたいなと思っています」
4年5ヵ月ぶりのEXILEのシングル「Get-go!」のミュージックビデオは、白のキャデラック エスカレードで到着したATSUSHIを、TAKAHIROがハグで迎え入れる場面で幕を開ける。
「照れました(笑)。実は、あの車種はかつてATSUSHIさんの移動車で、それを僕が譲り受けて乗っていた時期があるんです。そういう意味でも、“エモい”撮影でした」

夢を届けながら夢を抱き続けていく
TAKAHIROが思い描く「Circle of Dreams/夢の循環」──その揺るぎない原動力は、“歌”にある。
「歌うことはもちろん、大事なのはどう歌うか。一生懸命EXILEの歌を歌ってきたら、ファンの皆さんの熱量が上がりました。男性ファンの方々も多く見られるようになりましたし、ファンの方同士の絆も深まっている気がしています。諸先輩方を見ても、いくつになっても汗をかいて一生懸命やられていて、『自分もこうなりたい』という夢をいただいています。自分もそういう夢を与えられるように、歌い続けたいです」
What is EXILE?
EXILEの名に恥じない「生き様」を示そうと19年間、がむしゃらに突っ走ってきた。そして40代を迎えた今、EXILEが「生きがい」になっていた。人生一回きり。ファンの皆さんの期待に応えると同時に自分もEXILEをとことん楽しみたい。

1984年長崎県生まれ。2006年に約1万人が参加したオーディションを勝ち抜き、EXILEにボーカリストとして加入。EXILEの曲をカバーする<EXILE RESPECT>シリーズなど、ソロ活動にも精力的に取り組む。俳優としても映画、ドラマ、舞台で活躍している。
Release Information
「Get-go!」 2025.9.27 on sale
デビュー記念日にリリースする通算52枚目シングルは、再会への喜びや感謝、未来への希望が込められた、爽快&キャッチーな楽曲。映像DISCには、ATSUSHI 893日ぶりのEXILEライヴステージ復活となった『EXILE LIVE TOUR 2025”WHAT IS EXILE”』 FINALの歴史的ライヴ映像を収録。