妻である女優・大地真央さんのSNSを通じて、しばしば料理の腕が世間を賑わし、カニ捌き名人の異名を持つ森田恭通氏。森田家の食卓にも上がる絶品ご飯のお供や料理好きである森田氏が推薦する優秀キッチングッズを聞いた。デザイナー森田恭通の連載「経営とは美の集積である。」Vol.49。
お米大好き森田家のご飯のお供
我が家はお米が大好きなのです。妻が1ヵ月ほど映画の撮影で忙しくしていた時は、彼女の健康面をサポートする意味でも、朝はご飯と味噌汁とおかずを作り(時にご飯は炊きこみご飯に)、忙しい日はそれをお弁当にして持っていってもらうこともありました。夫婦ともにいただきものが多いので、ご飯のお供には事欠かない森田家です。
そのなかでの人気ベスト3、まずは妻の実家がある淡路島の「あわじ大江のり」です。いわゆる味付け海苔ですが、海苔に厚みがあって風味が豊か。そのうえ、後味にピリッと辛味がくるので、白いご飯はもちろん、酒のつまみとしても重宝しています。
福井県産「天たつの天然もみわかめ」も我が家の常備品。磯の香りが際立ち、白いご飯に混ぜこんでおにぎりにしても美味しいんです。
さらに我が家で最近ヒットしているのが、塩昆布で有名な神宗の「卵かけご飯がおいしい詰め合わせ」です。詰め合わせの中身は昆布の旨味を凝縮させた“つぶ昆”と“こな昆”に卵によく合う醤油という3点セット。昆布の旨味×卵という組み合わせで、これで作る卵かけご飯は絶品です。最初に食べた時は思わず「旨い!」と唸りました。
お供ではないかもしれませんが、関西出身の僕がご飯に合わせるおかずといえば、お好み焼きと焼きそば。口の中に残った、オリバーソース100周年記念の甘辛いソースと白ご飯は最強のコンビです。ソース焼きそばをご飯にのせて食べるのもいい。ぜひ一度試してみてください。きっと炭水化物×炭水化物の2倍の幸せを感じ、関西人の気分になれるはずです(笑)。
そしてカレーも究極のご飯のお供でしょう。僕が好きなのは大阪や東京にも店舗があるインデアンカレーです。最初口に含むと甘さを感じるのですが、0.5秒後にスパイスの効いた辛さが到来します。ご飯のお供といいながら、実はカレーがよく絡むインデアンスパゲッティも僕の大のお気に入りです(笑)。
海外にもご飯のお供はあります。真っ先に思い出すのが、香港のガルーパです。ハタ科の魚で、クエに並ぶ高級魚ともいわれています。蒸し器で丸ごと蒸し、塩やネギ、香シャンツァイ菜や生姜を合わせ、紹興酒をふりかける。ふっくらした白身魚とスープをジャスミンライスにたっぷり乗せて食べると箸が止まりません。まさに究極のご飯のお供です。思いだすだけで無性に食べたくなります。
よく「忙しいのに料理するんですね」と驚かれますが、料理と同じぐらいキッチングッズも好きで、時間ができると大丸東京にあるハンズのキッチングッズコーナーに行きます。並びやセレクトがよくて、時短グッズや料理が楽しくなる道具が揃う。そのなかで最近のヒットをいくつかご紹介します。
「レンジで美味しいおだし」は本当に優れもの。小さくカットした昆布と鰹節とお水をいれてチンするだけで、お出汁ができます。他にはゆで卵の殻を確実かつ綺麗に剝む ける「からむき上手」や、猫好きにはたまらない大根おろしを猫形に絞って整える「大根おろしニャン」。
それらを使いながら料理をすることでストレスが発散され、インスピレーションが湧いてくるのです。きっとキッチングッズは僕にとってのデザインのお供のようなものなのかもしれませんね。
森田恭通/Yasumichi Morita
1967年生まれ。デザイナー、グラマラス代表。国内外で活躍する傍ら、2015年よりパリでの写真展を継続して開催するなど、アーティストとしても活動。オンラインサロン「森田商考会議所」を主宰。