デビューから25年以上がたっていると聞くと、驚く人も多いだろう。柴咲コウのいつまでも変わらぬ美しさの秘密は、その丁寧な食生活にあった――。 【特集 ご飯のお供】
食材選びは「誰がどんなふうに作ったか」
土鍋でご飯を炊き、自家製の味噌で作った味噌汁が「最高のご馳走」だと語る柴咲さん。米は、「農家の顔が見える」ことにこだわるという。
「全国においしいお米はいろいろありますが、ひとつあげるとするなら大河ドラマの撮影のときにお世話になった浜松の棚田で作る米。
炊くとツヤツヤピカピカで旨味もあって、ちょっと粘りもある。棚田なので量はとれないんですが、本当においしいお米です」
米を炊くときは、さまざまな雑穀を混ぜるそう。
「その日によって入れるものが変わるんですけど、必ず入れるのがアマランサス。小さい粒のなかにミネラルやカルシウム、植物性タンパク質が豊富に含まれたスーパーフードです」
食材を選ぶときは、「誰がどんなふうに作ったか(育てたか)」が気になるという。安心できるものだけを食べたいという思いが「なるべく自分で作る」食生活につながったのは、必然だろう。
「梅干しは、2016年から作り始めました。毎年10キロほど仕込むんですが、当然、全部は食べ切れないのでどんどん増えていっています。
納豆も自分で作ります。簡単ですよ。大豆を茹でて納豆菌をかければ勝手に発酵してくれます。今は買ってきた納豆菌を使っていますが、本当は自然のなかの菌で作りたいんです。
あと、なめたけもよく作ります。えのきだけを買ってきて、みりんとか醤油でぐつぐつ煮るだけ。瓶詰めにしてちょこちょこ食べています」
本当にうれしそうに、楽しそうに食べもののことを語る柴咲さん。
その笑顔はなによりも、充実した食生活を送っていることを物語っているようだった。
柴咲コウの究極のごはんのお供3選
1.平戸平飼い放牧卵「itadaki」
もう他の卵は食べられない! 私はこの“生産者”推しです。
「ひとつずつの色や大きさはバラバラなんですが、それが自然の姿。この卵は、一度食べたら他の卵が食べられないくらい美味しいんです。
普段は卵かけご飯とかしないんですけど、この卵があると、ご飯にかけて食べたくなる。天然由来の飼料を食べて健康的に育った鶏の卵だから安心。
そういうアニマルウェルフェアをちゃんと考えている生産者は応援したくなります」
2.伊勢産あおさのり使用 「海苔佃煮」
ついついご飯をおかわりしてしまいます
「海苔の佃煮が大好きなんです。本当は海苔そのものが好きなんですけど、上顎にくっついたりして食べにくいじゃないですか(笑)。だから佃煮。
今気に入っているのは、伊勢産のあおさのりを使って作った完全無添加のものです。これを食べると、ついついご飯をおかわりしてしまう。自然食品の店で見つけた逸品です」
3.自家製梅干し
30年選手を目指しています! 切れ端だけでご飯がどんどん食べられる
「梅干し作りは、毎年恒例のライフワーク。これからも続けていって、いつか30年選手の梅干しを食べたいと思っています。
梅干しと一緒に漬ける赤じそもおいしい。ほんの小さな切れっ端でもご飯がどんどん食べられるんです(笑)」