仕事柄全国各地に赴き、多種多様な美味と出合ってきた岸博幸氏。家族みんなが「毎日お世話になっている」という人生最高のご飯のお供とは。
日本最高峰の美味は地方にこそある
地方活性化をライフワークとし、全国各地の自治体とプロジェクトを進行中の岸博幸さん。行く先々で、地元の人を介して美味しいものと出合い、「日本の美味は地方にこそある」と断言する。
「もちろん東京にも美味しいものはあるけれど、それ以上に地方のポテンシャルはすごい。むしろ、コスパを考えれば地方でつくられているものの方が上だと思います」
美味しいものとの出合うきっかけは、地元の人から贈られたり、信頼できる人に勧められたりといった“人との縁”がベース。
「ネットのランキングや口コミはほとんど見ません。それより、僕の好みをある程度わかってくれている人や、この人が勧めるなら間違いないと思える人からの情報を大事にしています」
一度口にして惚れ込み、以来定期的に取り寄せている食品は、お酒に珍味、調味料からスイーツまで、バラエティ豊か。今回の「ご飯のお供」というお題に対して、「定番がいいですか? それとも季節限定?」と聞いてくるなど、“持ち駒”はかなり多いようだ。
「ご飯を炊くのは、有田焼の7つの窯元が集結したアリタプラスの土鍋(濃黒3合釡鍋雑穀ご飯鍋)で。電気炊飯器とは比べ物にならないくらい、ふっくらツヤツヤ、甘味のあるご飯が炊けるんですよ。このご飯だけでもおいしいけれど、そこに“お供”があれば最高ですね」
岸博幸の究極のご飯のお供3選
1.初摘み 美香舞 プレミアム焼海苔/三福海苔(佐賀)
海苔の名産地、佐賀県の中でもピカイチのおいしさ
「佐賀県はおいしいものの宝庫ですが、とくに海苔は格別。いろんな地方のものを食べてきましたが、海苔は佐賀県産が一番でしょうね」
それもそのはず、佐賀海苔が育まれる有明海は、山からの栄養分を含んだ河川の真水と海水が混ざり合い、海苔養殖に最適な塩分濃度を創出。さらに、最大6mという日本一の干満の差を生かした昔ながらの養殖法を用いることで、海水の栄養分とミネラルをたっぷり吸収し、太陽光で光合成を行った極上の海苔が生まれる。
なかでも最高品質の海苔の希少な初摘みを使っているのが、三福海苔の「初摘み 美香舞プレミアム焼海苔」。二代目の肝いりで生まれた、同社が誇る最高峰の焼海苔だ。
「香りが豊かで、うまみがあって、食感はパリッとしているのに口の中ですっと溶ける。海苔だけで食べてもうまいけれど、ご飯との相性が最高! これなしではいられないくらい、毎日お世話になっています(笑)」
2.あおさ万能調味塩/はぎの食品(愛媛)
これだけでご飯1杯ペロリとたいらげられる
小魚珍味発祥の地とされ、海産物珍味加工業者が軒を連ねる愛媛県の松前町。その地で創業56年を数え、珍味の枠にとらわれず、海産物を使ったユニークな食品を生み出しているはぎの食品。
とくに、真鯛や鱧、ふぐといった魚介類の出汁がきいた「だし塩」シリーズはメディアでも取り上げられるほど話題になっているが、岸氏のお気に入りは「あおさ万能調味塩」。
「あおさ、好きなんですよね。だから、これもきっとうまいだろうと思って買ったら大正解。他のおかずは不要、この塩だけでご飯1杯たいらげられます」
磯の香りとほどよい塩味が後を引くパウダー塩は、天ぷらなどの揚げ物から炒め物にお吸い物と、どんな料理にでも合う万能選手。
「でも、まずはご飯で試してほしい。やみつきになること請け合いです」
3.ほぼカニ®/カネテツ(兵庫)
家族みんなを虜にした極上クオリティのかにかま
蟹好きの岸ファミリーがこよなく愛するのが、“世界一ズワイガニに近いカニ風味かまぼこ”がキャッチフレーズの「ほぼカニ®」。
理化学分析で判明した蟹のアミノ酸数値を参考に、「人がイメージするカニの味」を目指し、カニの繊維の細さや向きに着目して食感を再現。試行錯誤の末に生まれたカニかまは、箸を入れると“身”がすっとほぐれ、口にした瞬間、蟹の風味とジューシーさを実感する。
「本物の蟹と遜色ない美味しさで、家族全員大好き。食卓に出たとたん、1パックなくなります。和食の料理人が監修したという『黒酢入り和だしカニ酢』がついているんですが、これもめちゃくちゃうまいんですよ。騙されたと思って、ぜひ! 関西ではメジャーなんだけど、東京では売っているスーパーが少ないのだけが残念」