PERSON

2023.10.01

「いきがっていた僕はすごく損だったし、バカだった」岸博幸、がんになって気づいたこと

退院から約3週間が経過した9月11日、インタビューのために幻冬舎スタジオを訪れてくれた岸博幸氏。テレビをはじめ仕事にも順調に復帰し、日常を取り戻しつつあるという岸氏が、退院して改めて思うこと、感じることを語ってくれた。第13回。

入院したことで気づいた「人のやさしさ」

多発性骨髄腫治療のため、2023年7月末から約4週間入院していた岸氏。抗がん剤投与や造血幹細胞移植といった身体に負荷のかかる治療だったものの、退院11日目にはレギュラ―出演している『全力!脱力タイムズ』の収録に臨み、その2日後、大阪で『情報ライブ ミヤネ屋』に生出演。周囲も驚くほどのスピードで仕事に復帰している。

「共演者もスタッフも歓迎してくれて、本当にありがたかったですね。有田さんも宮根さんも、入院前から『戻ってくるのを待っています』と言ってくれていましたが、『早く復帰できて良かった』と、すごく喜んでくれて。どちらも、もともとファミリー的な現場なんですが、その温かさを改めて感じました」

人のやさしさ。これも、病になったのを機に岸氏が実感したことのひとつだ。

「退院したら、たくさんの人から連絡をもらいました。『この人とはどうも合わないな。向こうもきっと僕のこと嫌いだろうな』と苦手意識を持っていた人が、すごく心配してくれていたり、お見舞いに行きたいと言ってくれたり。人のやさしさを感じたと同時に、これまでの自分を猛省しました。相手を拒絶したり、ネガティブな感情を抱いていたのは、僕の心が狭かったから。勝手に『合わない』と決めつけていただけなんですよね。僕は好き嫌いが激しい人間だし、いきがっていたところもあったけれど、それはすごく損だったし、バカだったなと」

世の中の大半の人はやさしくて、温かい

やさしさは、既知の人間に対してだけでなく、知らない人からも受け取った。

「実は先日、(格闘技団体)DEEP TOKYO IMPACTのイベントに行ってきたんですよ。いつも受付付近でお手伝いをしているんですが、そこでたくさんの観客から『退院おめでとうございます』『心配していました』『体調大丈夫ですか』と声をかけてもらいました。今までは、声をかけられることなんてほとんどなかったのに」

SNSの普及で、世の中には罵詈雑言があふれやすくなっている。公人の不祥事に対するバッシングも、以前より過激になっているのは否めない。そのせいか、人の善意より悪意の方が目につきやすいが、「世の中の大半の人はやさしくて、温かいんですよ」と、岸氏。

「僕自身、世の中にはイヤな奴が多いと思っていました。でも、病気になったことで、思いがけない人のやさしさに触れられましたし、受け入れてもらえる温かさも感じました。髪の毛もそうですが、変に隠さず、さらけ出して良かったなと思っています。

それにしても、僕の病気のこと、みんな知っているんですね。ネットニュースの威力はすごいな(笑)」

顔色もよく、以前と変わらぬ様子で取材を受けてくれた岸氏。次回は、退院から3週間たった現在の体調と、今後の治療について話を聞く。(※続く)

TEXT=村上早苗

PHOTOGRAPH=杉田裕一

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