仕事に活力を与え、人生をより豊かにしてくれるこれまでに出合った、エグゼクティブたちの“人生の最上級”をまとめてお届け! ※2024年2月号掲載記事を再編。
1.USEN-NEXT HD社長、最上級の贅沢=“時速65kmリブボートで海面を疾走”
音楽や動画配信事業のUSENやU-NEXTを率いる宇野康秀氏が現在、最上級の時間を過ごしているというのが鹿児島・与論島最大のリゾートホテル「プリシアリゾート」だ。
宇野氏は2021年の東京オリンピック、セーリング競技の審判船に使われたリブボートを買い取り、宿泊の際はこのボートに乗ると言う。
「小さくて操作が簡単、散歩に出る感覚で海に出られます。よさそうな場所を見つけたら、身体ひとつで飛びこんでフリーダイビングをしたり、釣りをしたり。何にも縛られない贅沢な時間の使い方を知りました」
2.ドーメル社の6代目が選ぶ、“家族の思い出が蘇る”ボルドーの特別な赤ワインとは
フランスの服地ブランド、ドーメル社の6代目ヴィクター・ドーメル氏にとって、ワインは日々の生活になくてはならないもの。パーティなどには、繊細な泡が好みだというドン ペリニヨンのシャンパンを、大切な日には貴腐ワインのシャトー・ディケムと、その場に合わせ最上級のワインを選択する。
そんなヴィクター氏が赤ワインの最上級に選んだのが生まれ年のシャトー・ラ・ラギューヌだ。
「ファミリー経営で大切に育てているワインで、とても飲みやすい。祖父が大好きなワインで、実は僕が初めて飲んだのもこのワインなんです。彼と一緒に飲んだ思い出です」
パリの自宅地下にあるセラーには、代々集めてきた数百本のワインを常備。
3.話題のレストラン経営者が日常使いする、魯山人&人間国宝の酒器
イタリアンから日本食など、数々の話題のレストランを経営するグラナダの下山雄司氏が、飲食業界に足を踏み入れたばかりの2000年頃、手に入れたのが北大路魯山人(きたおおじろさんじん)のぐい呑みと金重陶陽(かねしげとうよう)の徳利だ。
「和食店を出すのに、食器について知らないことが多くあり、まずは自分で使ってよさを知ってみようと、手に入れたんです」
骨董といえど、器は使ってこそ。そう考える下山氏はこの徳利とぐい呑みを日常的に使う。
「20年使って、水と酒が染みこんで、色合いも私好みになってきました。最上級の仕事がなされたものは、経年変化しどんどんよくなっていくんです」
4.マライア・キャリー、エド・シーランの通訳が妻に贈ったヴィンテージカー
マライア・キャリー、エド・シーランなど海外セレブリティの通訳をつとめ、ワインの輸入やイベント制作なども行うベストイベント代表の高野真義氏が7年前、妻の誕生日に贈ったのが1967年のシボレーカマロRS/SSだ。
ボディは当時のそのままに、エンジンは新しくし走れるようにしたフルレストア車。当時日本に入ったのはわずか10台で、その希少性からも「外を走らせず、展示したほうがいい」と専門家に言われたが、近所を走らせるのが至福の時間だと言う。
「エンジン音が大きく振動もあり、現代のクルマに比べたら当然乗りにくいですが、時代を感じられるのがいいんですよね」