ChatGPTという言葉は知りつつも距離を置く人が大多数を占める今。そこから一歩踏み出すか否かが、5年後の命運を分ける! 医師、政治家、AI専門家といった先駆者たちのリアルかつ具体的な活用術に、堀江貴文氏が迫る短期集中連載。第5回はフリーアナウンサー赤平大のリアル活用術について。発売前からAmazon1位を記録するなど話題沸騰の『堀江貴文のChatGPT大全』からお届け。#1/#2/#3/#4
トム・クルーズも僕も長文が読めない
元テレ東アナウンサーの赤平です。フリーアナウンサーとして仕事をしながら、自社のメディアである「インクルボックス」という事業も運営しています。月額700円(税込み770円)で、発達障害についてわかりやすく解説している動画メディアです。
息子の発達障害がきっかけで「インクルボックス」を始めました。その過程で、文字を読むのが困難なことが発達障害の一つの特性であることを学びました。僕自身、昔から文章を読むのがしんどいと感じていましたが、ディスレクシア(識字障害)だったのかと。トム・クルーズがディスレクシアとして有名なんですが、ディスレクシアは濃淡がありまして、私は薄いタイプに入ります。読むことはできるけど時間がかかってしんどい。
それに対してChatGPT使えるな、と最近気づいたんです。
ChatGPTで作業時間が5分の1に
脳で情報を受け取る時、視覚と聴覚どちらがいいかは人によるんですが、発達障害の場合1:9で聴覚がいい、とかめちゃくちゃ傾斜がきついんです。その人は、情報が視覚から全く入らなくなってしまうと。
発達障害を勉強している時、僕はテキストを読むのがめちゃくちゃ辛かった。だから、テキストで理解できない人向けに情報を全て動画にして、ナレーションをつけて、音声を添えた方がいいよね、となって今の動画配信型の「インクルボックス」ができました。
しかし、動画を作る時に僕自身はテキストを読む必要がありました。その苦行を経てChatGPTというツールを見つけたんです。ChatGPTを使ってみたら、要約作業時間が5分の1に短縮されたんです。もう劇的に楽になって。こんなにいいものあったんだ!って。それからは、ChatGPTを使って動画を作成しています。
学校のプリントは3行で出す時代に
ChatGPTの今後の可能性については、プリントの内容要約とかでしょうか。例えば学校でプリント配布があったとするじゃないですか。これに宿題とかが書いてありますってなっても、さっき言った通り、発達障害には文字を読むのが難しい人がいるので、読めない人は読めないです。
なので例えばスマホでプリントを撮影するとそれがChatGPTを経由して、何が書いてあるか3行で教えてくれるアプリとかができると「ああ、これは宿題なんだ」ってわかるので。
保護者も同様で、発達障害って70%が遺伝しているらしいので親のどちらかは同じような症状を持っている可能性が高いんですよ。そうすると、保護者向けのそういう資料も読めないんですよ、親が。
で、僕も読めないのでそういうアプリが親向けにあったら嬉しいですね。「これChatGPTが3行にまとめてくれたらな」っていつも思いながら頑張って読んでいるんですけどね。
※次回はりんご農家が実践するChatGPT活用術3選(8月10日公開予定)
赤平大/Masaru Akahira
フリーアナウンサー。岩手県育ち、2001年法政大学文学部英文学科卒。同年4月、 テレビ東京に入社。スポーツ実況から報道番組まで幅広く担当し、’09年3月に退社。同年4月よりフリーアナウンサーとなる。’17年、早稲田大学大学院商学研究科(MBA)修了、優秀修了生。
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